細川俊夫作曲のオペラ《松風》が2月16日、東京の新国立劇場で上演された。日本初演。《松風》はベルギー・ブリュッセルのモネ劇場による委嘱作品で、細川が世阿弥の能「松風」を下敷きに書いた1幕物(5場構成)のドイツ語のオペラ。モネ劇場で行われた2011年の世界初演以来、ワルシャワ、ルクセンブルク、ベルリン、リール、香港で上演されており、演出はダンス・カンパニー「サシャ・ヴァルツ&ゲスツ」を主宰する振付家サシャ・ヴァルツ。塩田千春が手掛けるインスタレーションに包まれ、歌手もダンサーと同じように踊りながら歌い、ステージ上に幻想的な世界を創り上げた。ドイツ語のリブレットはハンナ・デュブゲン。今回の日本初演は、ベルリン、リール、香港での公演でも指揮台に立ってきたデヴィッド・ロバート・コールマンが東京交響楽団を指揮。ソプラノのイルゼ・エーレンス、メゾ・ソプラノのシャルロッテ・ヘレカントが、海の精である松風、村雨の姉妹を演じた。細川はこの後、7月に1647年のチリの地震をテーマにした新作オペラがドイツ・シュツットガルト歌劇場で世界初演される予定。台本はマルセル・バイアー、演出がヨッシ・ヴィーラー、舞台美術がアンナ・フィーブロック、指揮は歌劇場の音楽監督のシルヴァン・カンブルランという陣容。
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武生国際音楽祭 〓 音楽監督の細川俊夫のオペラ《松風》が日本初演
2018/02/26
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