キーウ発 〓 ウクライナ国立オペラがオペラ上演を再開

2022/05/23

ロシアによる侵略が始まってから3ヵ月、ウクライナの首都キーウの国立オペラ(Kyiv Opera)が21日からオペラ上演を再開させた。英国紙「ガーディアン」が報じたもの。最初に上演されたのはロッシーニ《セビリアの理髪師》で、幕が下りてからスタンディング・オベーションが10分間も続いたという。

報道によると、上演は人数を300人に制限して行われた。空襲警報が鳴った場合は、聴衆はすぐに地下のクロークに避難するようになっており、ロシアの攻撃に備えながらの上演。前線で戦っている者や領土防衛軍に所属している上演スタッフやオーケストラのメンバーは今回の公演には参加していないという。

トカチェンコ文化大臣は「ガーディアン」の取材に対し、国立オペラは今後、週末の午後に公演を行うことを明らかにしており、22日にはウクライナの作曲家ミコラ・リセンコの《ナタルカ・ポルタフカ》を上演。28日にヴェルディの《リゴレット》、29日にペルゴレージの《奥様女中》が予定されている。

写真:Kyiv Opera


    もっと詳しく ▷


関連記事

  1. ドレスデン発 〓 ザクセン州立歌劇場が2021/2022シーズンの公演ラインナップを発表

  2. ロンドン発 〓 マリン・オールソップがフィルハーモニア管の首席客演指揮者に

  3. フィレンツェ発 〓 フィレンツェ歌劇場が新制作の《リゴレット》、《コジ・ファン・トゥッテ》をストリーミング配信

  4. パリ発 〓 ポリーニが再延期していたリサイタルを体調不良でキャンセル

  5. ウィーン発 〓 国立歌劇場が2023/2024シーズンの公演ラインナップを発表

  6. ベルリン発 〓 コーミッシェ・オーパーが5月1日までの公演をキャンセル、4月の公演のキャンセルはドイツでは初めて

  7. ミュンヘン発 〓 バイエルン州立オペラが芸術総監督を退任するバッハラーへ送別コンサート、ストリーミング配信も

  8. ニューヨーク発 〓 メトロポリタン歌劇場のゲルブ総裁がプーチン大統領を支援する芸術家、大統領の支援を受ける芸術家や組織との関係を断ち切ると発言

  9. マイニンゲン発 〓 州立劇場の次期音楽総監督は初のアルランド人、キリアン・ファレル

  10. ミュンヘン発 〓 ブロムシュテットのコンサート、火災報知器の誤作動を見極められずに安全を期して中止

  11. トゥールーズ発 〓 トゥガン・ソヒエフがキャピトル管、ボリショイ劇場の音楽監督を辞任。ロシアのウクライナ侵略で態度表明求められ

  12. スプリングフィールド発 〓 イリノイ響の音楽監督に日本生まれの福村太一

  13. グラーツ発 〓 グラーツ歌劇場が2018/2019シーズンのラインナップを発表

  14. ハノーファー発 〓 州立劇場が2024/2025シーズンの公演ラインナップを発表、第2カペルマイスターの熊倉優が新制作の2作品を指揮

  15. アムステルダム発 〓 オランダ国立オペラが新作の《トスカ》と《魔弾の射手》の無料ストリーミングを開始

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。