エディンバラ発 〓 エディンバラ国際フェスティバルの次期芸術監督にニコラ・ベネデッティ、初の女性、初のスコットランド人、初の現役音楽家

2022/03/02

英国のエディンバラ国際フェスティバル(Edinburgh Internatioanl Festival)が次期芸術監督に英国のヴァイオリニスト、ニコラ・ベネデッティ(Nicola Benedetti)を迎えると発表した。2015年からその任にあったファーガス・リネハンの後任。1947年にフェスティバルが創設されて以来、初の女性の、初のスコットランド人の、初の現役音楽家の、芸術監督誕生となる。

ベネデッティは1987年、スコットランドのアーバイン生まれの34歳。イタリア系の裕福な家庭で育ち、1997年にユーディ・メニューイン音楽学校に入学、ナターシャ・ボヤールスカヤに師事した。14歳だった2002年、カールトンTVのコンテスト「Britain’s Brilliant Prodigies=英国の神童」で優勝している。

2003年にはDVD「バービーの白鳥の湖」でロンドン交響楽団と共演し、ドキュメンタリー「Playing With Passion=情熱の演奏」も制作され、後にテレビ放映された。2004年、16歳でBBCヤング・ミュージシャン・オブ・ザ・イヤーで優勝。2005年には名門レーベル「ドイツ・グラモフォン」と契約している。

その後、国際的な活動を展開。2020年にはバロック・オーケストラを結成。またその年、クリスティアン・マチェラル指揮のフィラデルフィア管弦楽団とのウィントン・マルサリスのヴァイオリン協奏曲のアルバムでグラミー賞を受賞している。2021年にはBBCミュージックマガジンの2021年の「パーソナリティ・オブ・ザイヤー」に選ばれている。

写真:Decca


    もっと詳しく ▷

    音楽祭プロフィールはこちら ▷


関連記事

  1. ザルツブルク発 〓 ザルツブルク聖霊降臨祭音楽祭、今年は5月21日に開幕

  2. ルツェルン発 〓 ルツェルン音楽祭が2024年夏の公演ラインナップを発表、集まるオーケストラの顔ぶれは圧巻

  3. ロンドン発 〓 ロンドン響に二人の新しいコンサートマスター

  4. 訃報 〓 ディミトリー・ホフストフスキー(55)ロシア出身のバリトン歌手

  5. リヒャルト・シュトラウス音楽祭 〓 アレクサンダー・リープライヒが芸術監督を辞任

  6. ゲイツヘッド発 〓 ノリントンが王立ノーザン・シンフォニアを指揮して引退コンサート、ライブ・ストリーミングも

  7. エディンバラ発 〓 エディンバラ国際フェスティバルも中止、8月開催で中止は初

  8. 大津発 〓 滋賀県立芸術劇場「びわ湖ホール」のゴールデン・ウィークは「近江の春 – びわ湖クラシック音楽祭」から「びわ湖の春音楽祭」に

  9. 越前発 〓 武生国際音楽祭が開幕

  10. ラ・フォル・ジュルネ TOKYO 〓 開催中止を発表、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大受け

  11. ベルファスト発 〓 アルスター管が次期首席指揮者にダニエレ・ルスティオーニ

  12. ゲッティンゲン国際ヘンデル音楽祭 〓 第100回の音楽祭の開催を断念

  13. ルツェルン発 〓 ルツェルン音楽祭が秋のイベント「ベートーベン・別れ」をキャンセル

  14. スウォンジー発 〓 ブリン・ターフェルが再婚

  15. マンチェスター発 〓 カーチュン・ウォンが日フィルに続いて、ハレ管の首席指揮者に

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。