ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団(Wiener Philharmoniker)が「ウィーン・フィルハーモニー・バル」の中止を発表した。昨年に続いて2年連続の中止となった。
オーケストラ主催の舞踏会は本拠地の楽友協会大ホール(ムジークフェライン・ザール)で行っており、中止された昨年が80回という老舗で、オーケストラの演奏もあって国立歌劇場主催の舞踏会と肩を並べる存在。参加者が踊ることがメインのイベントは新型コロナ対策ルールをクリアできないという。
オーストリアでは11月22日からのロックダウン(都市封鎖)が12月12日に解除された。室内イベントの場合は、空調による換気が徹底されていること、マスクを着用すること、衛生対策がしっかり行われていること、座席が指定されていることなどを条件にして、2000人までの入場が認められている。
このため、ウィーン・フィルはルールに則り、2022年元旦のニューイヤー・コンサートは、マスク着用の聴衆を入れて行う方針。ただ、参加者が踊ることがメインで、人の動きが激しい舞踏会はルールに抵触するという。
舞踏会は冒頭で、ウィーン・フィルはワルツなどを演奏、その後、特別編成のオーケストラの演奏に乗って舞踏会が繰り広げられる。昨年は第80回という節目の年で、オーケストラでは、前年に自作の映画音楽作品を引っ提げて指揮台に登場した作曲家ジョン・ウィリアムズに開宴のファンファーレの作曲を委嘱していた。
写真:Wiener Philharmoniker
ウィーン発 〓 国立歌劇場に続いて、ウィーン・フィル主催の舞踏会も中止
2021/12/17
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