米国カリフォルニア州バニングで6日、ラッカー盤製造メーカー「アポロ・マスターズ社」の工場が火事で全焼した。米国のメディアによると、出火原因は不明。負傷者はいない。ラッカー盤は、レコード盤をプレスする際に原盤となるアルミニウム・ディスク。アナログ・レコードは、このラッカー盤に溝を掘ったものをコピーする形で作られる。ラッカー盤に溝を掘るカッティングの工場は他にもあるが、製造メーカーは世界に「アポロ・マスターズ社」と日本にある「MDC社」に2社しかなく、世界のレコード制作に大きな影響を及ぼすという見方が強まっている。
CDの誕生以来、一時は消滅するとみられたアナログ・レコードは、近年では若者を中心にその人気が再燃。米国ではアナログ・レコード盤の売上げがCDの売上額と肩を並べるところまで迫っている。2019年上半期の売上額を比較すると、アナログレコードが860万枚の約239億円に対して、CDは1860万枚約265億円。全米レコード協会(RIAA)は昨年末、2020年は1986年以来34年ぶりに売上げが逆転する可能性があると発表している。
写真:Apollo Masters
バニング発 〓 アナログ・レコード人気に打撃、ラッカー盤製造メーカーの工場が全焼
2020/02/13
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