ネイプルズ発 〓 ウィーン・フィルの米国ツアー、二人目の代役指揮者はデイヴィッド・ロバートソン

2022/03/01

ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団の米国ツアーで、3月1日、2日の指揮者が発表された。ロシアのウクライナ武力侵攻で、当初予定されたワレリー・ゲルギエフが解任されたことを受けて。1日と2日のコンサートは、フロリダ州のネイプルズで行われる。

代役に起用されるのは、1日がニューヨーク公演と同じヤニック・ネゼ=セガン、2日はセントルイス交響楽団の音楽監督などを歴任してきたベテランのデイヴィッド・ロバートソン(David Robertson)。彼にとってウィーン・フィルハーモニー管弦楽団デビューとなる。

ロバートソンは1958年、カリフォルニア州のサンタモニカ生まれ。ロンドンの王立音楽アカデミーでホルン、作曲、指揮を学んだ。その後、ピエール・ブーレーズに師事、1992年から2000年にかけてブーレーズがパリで創設した現代音楽のアンサンブル「アンサンブル・アンテルコンタンポラン」の音楽監督を務めた。

その後、2000年から2004年にかけてリヨン国立管弦楽団の音楽監督、2005年から2018年まで13年にわたってセントルイス交響楽団の音楽監督を務めた。また、2005年から2012年までBBC交響楽団の首席客演指揮者で、2009年にはロンドンの夏の音楽祭「プロムス」のラストナイトを指揮している。

2014年から2019年までシドニー交響楽団の首席指揮者も歴任。指揮活動のかたわら、2018年からはジュリアード音楽院の指揮科で指導に当たっている。

写真:New York Philharmonic


関連記事

  1. ベルリン発 〓 クラリネットのアンドレアス・オッテンザマーがベルリン・フィルを退団、指揮活動に集中するため

  2. ドレスデン発 〓 ザクセン州立オペラが宮本亞門新演出の《蝶々夫人》の上演を順延、スタッフに新型コロナの感染者出て

  3. ローマ発 〓 ローマ歌劇場が7月、ガッティ指揮によるオペラの野外上演をシエナ広場で計画

  4. ニューヨーク発 〓 テノール歌手のステファン・グールドが胆管がんとの闘病を告白

  5. オデーサ発 〓 ウクライナの音楽祭「オデーサ・クラシックス」がエストニの首都タリンに会場を移して開催

  6. ウィーン発 〓 国立歌劇場がファン・ディエゴ・フローレスの降板でライブ・ストリーミングを中止

  7. ドレスデン発 〓 ザクセン州立歌劇場が2020/2021シーズンの公演をキャンセル

  8. 台北発 〓 指揮者のエリアフ・インバルが台北市立響との契約を破棄、首席指揮者を退任

  9. サンフランシスコ発 〓 マイケル・ティルソン・トーマスが脳腫瘍を取り除く手術に成功

  10. リエージュ発 〓 ワロン王立オペラが新シーズン、2025/2026シーズンの公演ラインナップを発表

  11. ミラノ発 〓 ミラノ市長がスカラ座にゲルギエフの解任を要求、ロシアのウクライナ進攻で

  12. ベネチア発 〓 高潮で開幕公演のリハーサル中止、フェニーチェ劇場

  13. ベルリン発 〓 ドイツの7つコンサートホールがキーウ響支援のためのドイツ演奏ツアー

  14. 訃報 〓 ジェームズ・レヴァイン(77)米国の指揮者

  15. ウィーン発 〓 ウィーン・フィル、6月はネルソンスとどっぷり、ヨーロッパ・ツアー、サマー・ナイト・コンサートも

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。