ソウル発 〓 空席だったKBS交響楽団の首席指揮者にピエタリ・インキネン

2021/05/12
【最終更新日】2021/05/13

韓国のKBS交響楽団がフィンランドの指揮者ピエタリ・インキネン(Pietari Inkinen)を首席指揮者兼音楽監督に迎えると発表した。任期は2022年1月1日から3年。首席指揮者のポストはヨエル・レヴィ(Yoel Levi)が退任後、空席になっていた。

インキネンはフィンランド・コウヴォラ生まれの41歳。4歳からヴァイオリンを始め、シベリウス音楽院でヴァイオリンの他に指揮法を、ヨルマ・パヌラ、レイフ・セーゲルスタム、アッツォ・アルミラらから学んだ。また、ザハール・ブロンにも師事。第8回「国際シベリウス・ヴァイオリン・コンクール」では第4位を獲得している。

その後、指揮者に転身。ニュージーランド交響楽団の音楽監督(2008 – 2016)を務めた後、2015年にプラハ交響楽団の首席指揮者に就任。2016年からは日本フィルハーモニー交響楽団の首席指揮者、2017年からはドイツのザールブリュッケン・カイザースラウテルン・ドイツ放送フィルハーモニー管弦楽団の首席指揮者も務めている。

また、2019年には、2020年のバイロイト音楽祭で新制作されるワーグナー《ニーベルングの指環》4部作の指揮者に抜擢されて話題を集めた。2020年は新型コロナウイルスの感染拡大での音楽祭が中止され、仕切り直しとなる2022年に新しい4部作の指揮を担う。

KBS交響には2006年、2008年、2020年に客演。今年12月24日にはベートーヴェンの交響曲第9番を指揮する予定。

写真:IMG Artists / Mechthild Schneider


    もっと詳しく ▷


関連記事

  1. ジェノヴァ発 〓 第56回「パガニーニ国際ヴァイオリン・コンクール」でイタリアのジュゼッペ・ギボーニが優勝

  2. ベルリン発 〓 ドイツのオペラ雑誌「オペルンヴェルト」が「オブ・ザ・イヤー」を発表

  3. パリ発 〓 アラーニャが途中降板、パリ国立オペラの《ドン・カルロ》の公演で

  4. パリ発 〓 演出家のオリヴィエ・ピィがシャトレ座の支配人に就任

  5. ベルリン発 〓 ベルリン・フィルが2025/2026シーズンの公演ラインナップを発表、指揮台デビューは5人

  6. シュトゥットガルト発 〓 南西ドイツ放送響がフランソワ=グザヴィエ・ロトの降板を発表

  7. ベルゲン発 〓 エドワード・ガードナーがベルゲン・フィルとの契約を延長

  8. ニューヨーク発 〓 メトロポリタン歌劇場が新しい“リング”、演出にユヴァル・シャロンを起用

  9. モスクワ発 〓 ロシアのヴォロージン下院議長がウクライナ侵略の停止をプーチン大統領に求めた文化人たちを批判

  10. サンフランシスコ発 〓 サンフランシスコ響の新シーズンの開幕公演が合唱団のストでお流れ、サロネンは最後のシーズンの開幕飾れず

  11. モスクワ発 〓 若手歌手のためのコンクール「オペラリア」が閉幕

  12. 訃報 〓 イェルク・デームス(90)オーストリアのピアニスト

  13. バルセロナ発 〓 バルセロナ響の次期音楽監督にルドヴィク・モルロー、大野和士の後任

  14. ベルリン発 〓 ベルリン・フィルが5月1日に恒例の「ヨーロッパ・コンサート」

  15. ウィーン発 〓 指揮者のベルトラン・ド・ビリーが国立歌劇場の名誉会員に

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。