ベルリン発 〓 ベルリン・フィルが5月1日に恒例の「ヨーロッパ・コンサート」

2020/04/27
【最終更新日】2020/04/28

ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団(Berliner Philharmoniker)が創立記念日の5月1日に恒例の「ヨーロッパ・コンサート」を例年通り行うことを発表した。

発表によると、公演は、オーケストラの編成を小さくし、本拠地フィルハーモニーで聴衆なしで行われ、それがテレビ、ラジオ、オーケストラのストリーミング・サービス「デジタル・コンサートホール」で流される仕組み。連邦政府のシュタインマイアー大統領が開会の辞を述べ、キリル・ペトレンコ(Kirill Petrenko)が指揮する。

プログラムは、アルヴォ・ペルトのフラトレス、リゲティのラミフィケーション、バーバーの弦楽のためのアダージョ、それにマーラーの交響曲第4番(エルヴィン・シュタイン編の室内アンサンブル版)。マーラーはソプラノのクリスティアーネ・カルクの共演。

「ヨーロッパ・コンサート」は1991年、ヘルベルト・フォン・カラヤンの後を受け継いだクラウディオ・アバドのアイデアで創設されたコンサート。毎年、ヨーロッパ各地のホールや歴史的建造物を巡りながら行われてきた。

新型コロナウイルスの感染拡大に苦しんできたヨーロッパの連帯を歌い上げげたいドイツ政府の思惑が背景にあるとみられるが、一方で政府は8月いっぱいスポーツ・イベントからコンサートまで含めてイベントの開催を禁じている。無観客とはいえ、政府主催のコンサートでその禁を破ることに異論が噴出しそうだ。

写真:Berliner Philharmoniker


    もっと詳しく ▷


関連記事

  1. シュトゥットガルト発 〓 クルレンツィスが南西ドイツ放送響との契約を延長

  2. ウィーン発 〓 今年のサマー・ナイト・コンサートは6月18日と発表、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団

  3. フランクフルト発 〓 ジョナサン・ノットがユンゲ・ドイチェ・フィルとの契約を延長

  4. ブザンソン発 〓 国際指揮者コンクールの優勝者は2003年以来の「該当者なし」

  5. ローマ発 〓 ローマ歌劇場が7月、ガッティ指揮によるオペラの野外上演をシエナ広場で計画

  6. ロンドン発 〓 ユロフスキ指揮の《ニーベルングの指環》通し上演を断念、ロンドン・フィル

  7. ロンドン発 〓 クラシック音楽雑誌「グラモフォン」が年度賞「グラモフォン・アワード」を発表

  8. 訃報 〓 ハンス・ドレヴァンツ(91)ドイツの指揮者

  9. カンザスシティ発 〓 ヴァイオリンの岩崎潤がカンザスシティ響のコンサートマスターに

  10. ウィーン発 〓 ウィーン放送響が首席指揮者のマリン・オールソップに名誉指揮者の称号

  11. ワイマール発 〓 国民劇場の次期音楽監督にオーストラリアの指揮者ダニエル・カーター

  12. ロンドン発 〓 ヴァイオリニストのジョシュア・ベルが音楽監督を務めるアカデミー室内管との契約を延長

  13. ヴィリニュス発 〓 リトアニア国立オペラ・バレエ閉鎖へ、総監督の新型コロナ感染で

  14. アムステルダム発 〓 ロイヤル・コンセルトヘボウ管が2024/2025シーズンの公演ラインナップを発表、クラウス・マケラと全米ツアー

  15. モデナ発 〓 市立劇場が「パヴァロッティ & フレーニ劇場」に改名

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。