指揮者の生誕100年を記念して復活したイタリアの「グイード・カンテルリ国際指揮者コンクール」で、中国系ニュージーランド人の吕天贻(Tianyi Lu)が優勝した。コンクールは1980年の第10回を最後に行われていなかった。
コンクールは1963年の創設。ミラノ・スカラ座が主体となって行われ、第1回のエリアフ・インバル以下、リッカルド・ムーティ、井上道義、アダム・フィッシャー、ユベール・スダーン、ローター・ツァグロセクといった指揮者を世に送り出した。
カンテルリはイタリアの戦後第1世代の指揮者。巨匠アルトゥーロ・トスカニーニの目に留まり、1956年には36歳の若さでミラノ・スカラ座の音楽監督に指名されたが、その直後、ニューヨークに向かうためにパリから乗り込んだ飛行機が墜落して亡くなっている。
11回目となる今回のコンクールは、カンテルリの故郷ノヴァーラの歌劇場、トリノの王立歌劇場で9日から12日にかけて行われたもの。審査委員長は第10回のコンクールで優勝したドナート・レンゼッティ(Donato Renzetti)。
吕は上海生まれの30歳で、ニュージーランドやオーストラリア、英国を中心に活躍の場を広げており、メルボルン交響楽団のアシスタント指揮者を経て、2020年に客演指揮者に就任している。
写真:Guido Cantelli International Conducting Competition / Antony Potts
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ノヴァーラ発 〓 復活した「カンテルリ国際指揮者コンクール」で、中国系ニュージーランド人の吕天贻が優勝
2020/09/15
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