米国のメゾ・ソプラノ歌手、ロザリンド・エリアス(Rosalind Elias)が5月3日に亡くなった。90歳だった。
米国マサチューセッツ州の生まれ。ボストンのニューイングランド音楽院で声楽を学んで1948年からニューイングランド・オペラで活躍。1952年からイタリア・ローマのサンタ・チェチーリア音楽院に留学して研鑽を積んだ。
帰国後の1954年、《ワルキューレ》のグリムゲルデ役を歌ってニューヨークのメトロポリタン歌劇場にデビュー。以後、35シーズンにわたり、50の役柄で687回の出演を重ねた。
1958年には、メトロポリタン歌劇場で行われたバーバー作曲の歌劇《ヴァネッサ》の世界初演にも参加。ピューリッツァー賞を受章したこの作品で、主人公ヴァネッサの姪エリカ役を演じ、録音にも参加している。
また、1972年にビゼー《カルメン》のカルメン役でウィーン国立歌劇場にもデビュー、ヨーロッパにも活動の場を広げた。
久々に話題を集めたのは2011年。スティーヴン・ソンドハイム作曲のミュージカル《フォリーズ》のリバイバル公演にハイジ・シラー役で出演し、82才でブロードウェイ・デビューを飾った。
写真:Sara Krulwich / The New York Times
訃報 〓 ロザリンド・エリアス(90)米国のメゾ・ソプラノ歌手
2020/05/04
【最終更新日】2023/02/16
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