訃報 〓 スチュアート・バロウズ(92)英国のテノール歌手

2025/07/01

英国のテノール歌手スチュアート・バロウズ(Stuart Burrows)が6月29日に亡くなった。92歳だった。英国のロイヤル・オペラをはじめ、世界的な歌劇場への出演を重ねるなど国際的な活躍を展開。BBC(英国放送協会)で自身の番組を持つなど国民的な人気を集めた。

南ウェールズのポンティプリッド近郊のシルフィニッド生まれ。トリニティ・カレッジで学んで教師の道に進んだが、1954年にウェールズの声楽コンクール入賞をきっかけに、1963年にウェールズ・ナショナル・オペラで《ナブッコ》のイスマエレ役を歌ってデビュー、プロ歌手としてのキャリアをスタートさせた。

その後、モーツァルト歌手として名声を博し、1967年にロイヤル・オペラにデビュー。その年の「アテネ・フェスティバル」に作曲家のストラヴィンスキーに招かれて《エディプス王》に出演、国際的な称賛を浴びた。1971年にはメトロポリタン歌劇場、1978年にはミラノ・スカラ座にもデビューしている。

モーツァルト以外にも、フランス物、イタリアのベルカント物を得意とし、ユージン・オーマンディやレナード・バーンスタイン、ゲオルグ・ショルティやズービン・メータなど著名な指揮者たちと共演を重ねている。また、1970年代から1980年代にかけて、1970年代から1980年代にかけてBBCに自身が出演する番組を持った。

録音も数多く残しており、ゲオルグ・ショルティの指揮で《チャイコフスキー《エフゲニー・オネーギン》、モーツァルト《魔笛》、コリン・デイヴィス指揮のモーツァルト《皇帝ティートの慈悲》、小澤征爾指揮のベルリオーズ《ファウストの劫罰》などの名盤も多い。2007年には大英帝国勲章オフィサー章(OBE)を授与されている。

写真:Decca





関連記事

  1. ロンドン発 〓 マリン・オールソップがフィルハーモニア管の首席客演指揮者に

  2. ロンドン発 〓 英国がイングランド全域で厳しいロックダウンを再導入

  3. ロンドン発 〓 アウシュリネ・ストゥンディーテが代役で《エレクトラ》に出演、前倒しでロイヤル・オペラにデビュー

  4. 訃報 〓 タマーシュ・ヴァーシャーリ(92)ハンガリー出身のピアニスト

  5. リーズ発 〓 リーズ国際ピアノコンクールが予選通過者を発表

  6. ロンドン発 〓 ウィグモアホールが公演再開、内田光子も登場

  7. グラインドボーン発 〓 グラインドボーン音楽祭がウクライナ支援のチャリティー・コンサート

  8. ロンドン発 〓 ターフェルが足首を骨折、当面の出演をキャンセル

  9. 訃報 〓 ジョーゼフ・ホロヴィッツ(95)英国の作曲家

  10. ロンドン発 〓 英国でも公演のキャンセル、劇場の閉鎖始まる。新型コロナの感染再拡大で

  11. 訃報 〓 アレクサンドル・クナイフェル(80)ロシアの作曲家

  12. ロンドン発 〓 BBCプロムス開幕

  13. 訃報 〓 ジョゼ・ヴァン・ダム(85)ベルギーのバス・バリトン歌手

  14. 訃報 〓 ジョン・ネルソン(83)米国の指揮者

  15. 訃報 〓 ランド・バルトリーニ(87)イタリアのテノール歌手

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。