マドリッド発 〓 フランシスコ・アライサがソフィア王妃高等音楽院の声楽研究部門のトップに

2020/05/02

テノール歌手のフランシスコ・アライサ(Francisco Araiza)がスペイン・マドリッドにあるソフィア王妃高等音楽院(Escuela Superior de Música Reina Sofía)の声楽研究部門のトップに就任することになった。任期は2020年秋から一年間。過去にアルフレード・クラウス、テレサ・ベルガンサ、トム・クラウスなどが務めている。

アライサは1950年、メキシコシティ生まれの69歳。メキシコ国立音楽院で学び、1970年に地元の歌劇場でモーツァルト《魔笛》のタミーノ役でオペラ・デビューを飾っている。その後、ヨーロッパに活動の拠点を移し、1974年からドイツのカールスルーエ歌劇場、1977年からはチューリヒ歌劇場に所属した。

1980年、巨匠ヘルベルト・フォン・カラヤンに抜擢されてザルツブルク音楽祭に出演。その後、世界的な著名な歌劇場に次々にデビューした。1988年にはウィーン国立歌劇場から「宮廷歌手」の称号を贈られている。

明るく甘美な歌声、端正な容姿を武器にモーツァルトやロッシーニのレパートリーで高い評価を集め、その後、ヴェルディやワーグナーといった重厚な役にレパートリーを広げていった。

写真:Francisco Araiza







関連記事

  1. ニューヨーク発 〓 エマーソン弦楽四重奏団がリンカーンセンターでお別れコンサート

  2. サンフランシスコ発 〓 カーテンコールでプロポーズ、結果は大成功!

  3. ハンブルク発 〓 シルヴァン・カンブルランが首席指揮者を務めるハンブルク響との契約を延長

  4. ウィーン発 〓 アン・デア・ウィーン劇場が大規模改修工事で閉館、2024年秋にリーニューアル・オープン

  5. トリノ発 〓 トリノ歌劇場が2023/2024シーズンの公演ラインナップを発表、ムーティは《仮面舞踏会》を指揮

  6. 訃報 〓 ステュアート・ベッドフォード(81)英国の指揮者

  7. ベルリン発 〓 ベルリン・フィルが「ヨーロッパ・コンサート」の開催地を変更、ウクライナのオデーサからラトビアのリエパーヤへ

  8. トゥールーズ発 〓 トゥールーズ市長、トゥガン・ソヒエフにロシアのウクライナ侵略についてのコメント発表を要請

  9. ニューヨーク発 〓 浮かび上がってきたメトロポリタン歌劇場の次期シーズン

  10. ザルツブルク発 〓 オーストリア政府、祝祭大劇場などの改修工事に10年300億円強

  11. ウィーン発 〓 今年の「オーパンバル」はド・ビリーが指揮、サエンス、ガランチャ、ベチャワが出演

  12. 訃報 〓 ハンス・ツェンダー(82)ドイツの指揮者、作曲家

  13. ロンドン発 〓 発表、オペラ・アワード2018

  14. 東京発 〓 新国立劇場が2025/2026シーズンのオペラの公演ラインナップを発表

  15. 訃報 〓 ペーター・シュライアー(84)ドイツのテノール歌手

    • ポルンガ

    アライサの近況が聞けて嬉しいです!それにしても、アライサに教えて貰える生徒は幸せだなぁ。こんなに感動を与えてくれた歌手は他にいないです。彼のタミーノを観なければ、オペラには一生興味を持てなかったと思います。
    オペラ歌手の近況やインタビューなどを日本でも放送してもらいたいものです。

  1. この記事へのトラックバックはありません。