モスクワ発 〓 第16回「チャイコフスキー国際コンクール」が閉幕、藤田真央がピアノ部門で2位に

2019/06/30
【最終更新日】2023/02/09

第16回チャイコフスキー国際コンクールが29日に閉幕、各部門の最終結果が発表された。チャイコフスキー国際コンクールは1958年の創設。原則的に4年に1回行われ、世界的に最も権威のあるクラシック音楽のコンクールの一つ。エリザベート王妃国際音楽コンクール、ショパン国際ピアノコンクールと並ぶ世界三大コンクールの一つに数えられる。

第16回は17日の開幕。今回からピアノ、ヴァイオリン、チェロ、声楽に加えて、木管楽器(フルート、オーボエ、クラリネット、ファゴット)と金管楽器(トランペット、ホルン、トロンボーン、チューバ)部門が新設され、6部門で審査が行われる。

各部門の入賞者は以下の通り。ピアノ部門で日本の藤田真央(20)がロシアのドミトリ・シシキンと並んで同点2位となり、日本人の男性としては同部門の史上最高位を獲得した。藤田は現在は東京音楽大学3年生。ピアノ部門で日本人が入賞したのは、2002年に1位となった上原彩子以来。ヴァイオリン部門では米国から出場した金川真弓が4位に入賞している。

<ピアノ>
第1位  アレクサンドル・カントロフ(フランス)
第2位  藤田真央(日本)
第2位  ドミトリー・シシキン(ロシア)
第3位  アレクセイ・メルニコフ(ロシア) / ケネス・ブロバーグ(米国) / コンスタンチン・エメリャノフ(ロシア)
第4位  ティアンス・アン(中国)


<ヴァイオリン>
第1位  セルゲイ・ドガージン(ロシア)
第2位  マルク・ブシュコフ(ベルギー)
第3位  ドンユン・キム(韓国)
第4位  金川真弓(米国) / アイレン・プリッチン(ロシア)
第5位  該当なし
第6位  ミラン・アル=アシァブ(チェコ)


<チェロ>
第1位  ズラトミール・ファング(米国)
第2位  サンティアゴ・カノン=バレンシア(コロンビア)
第3位  アナスタシア・コベキナ(ロシア)
第4位  テグック・ムン(韓国)
第5位  イベイ・チェン(中国)
第6位  センヤ・エリーナ・ルムカイネン(フィンランド)


<声楽>
女声
第1位  マリア・バラコヴァ(ロシア)
第2位  アイグリ・ヒスマトゥーリナ(ロシア)
第3位  マリア・モトルィギナ(ロシア)
第4位  アンゲリーナ・アフメドヴァ(ウズベキスタン) / オクサーナ・マヨローヴァ(ロシア)
男声
第1位  アレクサンドロス・スタヴラカキス(ギリシャ)
第2位  ギホーン・キム(韓国)
第3位  ミグラン・アガジャニャン(ロシア)
第4位  アンクバヤール・エンクボルド(モンゴル)


<木管楽器>
第1位 マトヴェィ・デョーミン(フルート=ロシア)
第2位 ジョイディ・スカーレット・ブランコ・ルイス(フルート=ベネズエラ)
第3位 アレッサンドロ・ベヴェラリ(クラリネット=イタリア)
第4位 ローラ・デスクール(バスーンフランス)
第5位 ニキータ・ワガノフ(クラリネット=ロシア)
第6位 ユリ・フローリアン・アレクサンダー・ヴァレンティン(オーボエ=ドイツ)
第7位 リヴィア・デュレバ(フルート=ハンガリー)
第8位 ソフィヤ・ヴィランド(フルート=ロシア)


<金管楽器>
第1位 ユン・ゼン(フレンチ・ホルン=中国)
第1位 アレクセイ・ロビコフ(トロンボーン=ロシア)
第2位 フョードル・シャゴフ(チューバ=ロシア)
第3位 フェリックス・カミーユ・ジャン・デルヴォー(フレンチ・ホルン=フランス)
第4位 エンリケ・ドス・サントス・コスタ(チューバ=ポルトガル)
第5位 アンセル・オウェン・ノリス(トランペット=アメリカ)
第6位 ペーター・ステイナー(トロンボーン=イタリア)  
第7位 ハエ・リー・ユ(フレンチ・ホルン=韓国)
第8位 ジャスラン・アブディカリコフ(トランペット=カザフスタン)


写真:International Tchaikovsky competition


    もっと詳しく ▷


関連記事

  1. ダルムシュタット発 〓 州立劇場が音楽総監督のダニエル・コーエンとの契約を延長

  2. バレンシア発 〓 ソフィア王妃芸術宮殿の次期音楽監督にジェームズ・ガフィガン

  3. シカゴ発 〓 シカゴ交響楽団が夏のヨーロッパ・ツアーを中止

  4. ウィーン発 〓 作曲家ジョン・ウィリアムズがついにウィーン・フィルを指揮

  5. リヨン発 〓 リヨン国立オペラがバレエ団の芸術監督ヨルゴス・ロウコスを解任

  6. ロンドン発 〓 ソンドラ・ラドヴァノフスキーがロイヤル・オペラの日本ツアーへの出演をキャンセル

  7. モンテカルロ発 〓 モンテカルロ歌劇場が《マノン・レスコー》の公演で、マリア・アグレスタの代役にアンナ・ネトレプコを起用

  8. ウィーン発 〓 ソニーが「ニューイヤー・コンサート」2020のネット配信を開始

  9. ゲーラ発 〓 アンテンブルク・ゲーラ市立劇場の音楽総監督にルーベン・ガザリアン

  10. 大津発 〓 沼尻竜典が2023年で「びわ湖ホール」芸術監督を退任、バトンは阪哲朗に

  11. ジュネーブ発 〓 スイス・ロマンド管弦楽団がジョナサン・ノットとの契約を延長、任期に期限なし

  12. ハーゲン発 〓 市立劇場の音楽総監督にセバスチャン・ラング=レッシング

  13. ザールブリュッケン発 〓 ザールラント州立劇場が音楽総監督のセバスティアン・ルランとの契約を延長

  14. エーテボリ発 〓 サントゥ=マティアス・ロウヴァリが2024/2025シーズンでエーテボリ響の首席指揮者を退任

  15. ベルリン発 〓 ティーレマンがベルリン州立オペラの音楽総監督に、バレンボイムの後任

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。