ロンドン発 〓 イングリッシュ・ナショナル・オペラが土曜夜の公演を18歳以下に無料開放

2018/12/18

イングリッシュ・ナショナル・オペラ(ENO=English National Opera)が来年から、若者にもっとオペラに触れてもらうため、18歳以下に一部の公演を無料開放することになった。対象となるのは、2019年前半の土曜日夜に行われる公演すべて。プッチーニ《ラ・ボエーム》、レハール《メリー・ウィドウ》、モーツァルト《魔笛》など、11公演ある。イングリッシュ・ナショナル・オペラのCEOにはこの3月、BBCの若者向けインターネット・テレビチャンネル「BBC Three」にいたスチュアート・マーフィーが就任して新しい路線が打ち出されている。

イングリッシュ・ナショナル・オペラはオペラをすべて英語で上演しているのが最大の特徴。ロイヤル・オペラ・ハウス(Royal Opera House)に比べ、料金をもともと低く抑えている。前身は1931年に設立されたヴィック=ウェルズ・オペラ。その後、サドラーズ・ウェルズ・オペラとなり、本拠地をロンドン・コロシアム (London Coliseum)に移した1974年から現在の名称となった。歴代の音楽監督にはコリン・デイヴィス、チャールズ・マッケラス、マーク・エルダー、ポール・ダニエルなどがおり、2016年からはマーティン・ブラビンズ。

ロンドン・コロシアムは1904年に開場した、トラファルガー広場の近く、セント・マーティンズ・レーンにある劇場。ロンドン最大の劇場(客席2359)で、エドワード王朝時代の外観は荘厳そのもの。尖塔の上にはシンボルとして地球儀のオブジェが設置されている。民衆のための素晴らしい音楽ホールを標榜して建設されたことから「エンターテイメントの宮殿」と呼ばれて親しまれてきた。2004年に内部の大改修が終わり、リニューアル・オープンしている。

写真:English National Opera


    もっと詳しく ▷


関連記事

  1. アムステルダム発 〓 ハイティンクが引退を表明

  2. ミュンヘン発 〓 ヤンソンスがダウン、バイエルン放送響の日本ツアーは代役にメータ

  3. パレルモ発 〓 テアトロ・マッシモの音楽監督にオメール・メイア・ヴェルバー

  4. リスボン発 〓 「オペラリア」2018が閉幕

  5. 横浜発 〓 神奈川県立音楽堂がリニューアル・オープン

  6. ミュンヘン発 〓 アリス=紗良・オットが多発性硬化症を公表

  7. ブエノスアイレス発 〓 バレンボイムが聴衆に我慢できず演奏中断

  8. ロサンゼルス発 〓 ロサンゼルス・フィルハがメータに「名誉指揮者」の称号

  9. ヘルシンキ発 〓 フィンランド放送響の次期首席指揮者に英国のニコラス・コロン

  10. ヴェルビエ音楽祭 〓 2019年の音楽祭のプログラムを発表

  11. ミラノ発 〓 スカラ座のペレイラ総裁退任へ

  12. ブリュッセル発 〓 エリザベート王妃国際音楽コンクールのバイオリン部門はステラ・チェンが優勝

  13. オールドバラ音楽祭 〓 2018年は第70回

  14. 山形発 〓 阪哲朗が山形交響楽団の常任指揮者に

  15. リーズ発 〓 国際ピアノ・コンクールが閉幕

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。