イングリッシュ・ナショナル・オペラ(ENO=English National Opera)が来年から、若者にもっとオペラに触れてもらうため、18歳以下に一部の公演を無料開放することになった。対象となるのは、2019年前半の土曜日夜に行われる公演すべて。プッチーニ《ラ・ボエーム》、レハール《メリー・ウィドウ》、モーツァルト《魔笛》など、11公演ある。イングリッシュ・ナショナル・オペラのCEOにはこの3月、BBCの若者向けインターネット・テレビチャンネル「BBC Three」にいたスチュアート・マーフィーが就任して新しい路線が打ち出されている。
イングリッシュ・ナショナル・オペラはオペラをすべて英語で上演しているのが最大の特徴。ロイヤル・オペラ・ハウス(Royal Opera House)に比べ、料金をもともと低く抑えている。前身は1931年に設立されたヴィック=ウェルズ・オペラ。その後、サドラーズ・ウェルズ・オペラとなり、本拠地をロンドン・コロシアム (London Coliseum)に移した1974年から現在の名称となった。歴代の音楽監督にはコリン・デイヴィス、チャールズ・マッケラス、マーク・エルダー、ポール・ダニエルなどがおり、2016年からはマーティン・ブラビンズ。
ロンドン・コロシアムは1904年に開場した、トラファルガー広場の近く、セント・マーティンズ・レーンにある劇場。ロンドン最大の劇場(客席2359)で、エドワード王朝時代の外観は荘厳そのもの。尖塔の上にはシンボルとして地球儀のオブジェが設置されている。民衆のための素晴らしい音楽ホールを標榜して建設されたことから「エンターテイメントの宮殿」と呼ばれて親しまれてきた。2004年に内部の大改修が終わり、リニューアル・オープンしている。
写真:English National Opera
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ロンドン発 〓 イングリッシュ・ナショナル・オペラが土曜夜の公演を18歳以下に無料開放
2018/12/18
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