シカゴ交響楽団(Chicago Symphony Orchestra)の楽団員によるストライキにようやく終止符が打たれることになった。来週にも公演が再開される予定。ストライキが始まったのは3月11日。午前8時からオーケストラ・ホールのドア前にピケット・ラインを張った。この間、ホールが使えないことから他のオーケストラの公演もすべてキャンセルされ、ホール内のカフェなども営業できない状況が続いていた。また、音楽監督のリッカルド・ムーティが楽団員を訪問したり、他のオーケストラがストライキに連帯を表明して支援金を寄付したりと、影響が広がっていた。シカゴ響のストライキとしては1992年の15日間を抜いて過去最長。
労使の対立は、給与のアップ額と年金システムの変更をめぐって。経営側は、年金をめぐっては確定給付制度から直接拠出型制度に移行すると提案。給与については、年間基本給を3シーズンかけて5%アップさせると表明していたが、これに組合側が反発、話し合いが続いていた。事態が進展しないことを心配したシカゴ市のラーム・エマニュエル市長が労使を仲介。最低賃金を今後5年間で15%アップさせること、年金については楽員側が折れ、経営側が提案した確定給付制度から直接拠出型制度に移行することで合意した。
写真:Chicago Symphony Musicians
シカゴ発 〓 シカゴ響の楽団員によるストライキに終止符
2019/04/30
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