米国のフィラデルフィア管弦楽団(Philadelphia Orchestra)は、日本の作曲家で指揮者としても活躍する久石譲(Joe Hisaishi)を、2025/2026、2026/2027シーズンのレジデント・コンポーザーに任命した。10月2日に発表したもの。任期中の2027年春に新しいピアノ協奏曲の世界初演が予定されている他、コンサート・シリーズや作曲を学ぶ学生のための指導などが企画されている。
久石は長野県生まれの74歳。国立音楽大学作曲科在学中から、音の動きを最小限に抑えパターン化された音型を反復させる「ミニマル・ミュージック」に傾倒。1982年頃から商業音楽の領域に進出し、数々の映画やドラマの音楽、テレビCMの音楽を手掛けてきた。久石譲は100本以上の映画音楽と40枚近いソロ・アルバムをリリース。中でも宮崎駿監督のアニメーション作品については映画「風の谷のナウシカ」以降、39年間すべての音楽を担当している。
2000年頃から指揮活動にも精力的に取り組み、内外さまざまなオーケストラと共演。2023年3月には「ドイツ・グラモフォン」と契約し、自ら英国のロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団を指揮、宮崎駿の映画音楽のアルバムをリリースした。2024年にロイヤル・フィルの客演作曲家に任命され、2025年4月には日本センチュリー交響楽団の音楽監督を務めている。
久石のフィラデルフィア管デビューは昨年6月のこと。11月には再度客演し、交響曲《DA-MA-SHI-E》、ブリテンの《パーセルの主題による変奏曲とフーガ》と、映画「ハウルの動く城」と「天空の城ラピュタ」の音楽を組み合わせたプログラムを指揮することになっている。
写真:Philadelphia Orchestr
フィラデルフィア発 〓 フィラデルフィア管が久石譲をレジデント・コンポーザーに
2025/10/03
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