ザルツブルク発 〓 ハーゲン弦楽四重奏団が解散へ

2025/02/09

ハーゲン弦楽四重奏団(Hagen Quartett)が解散することが明らかになった。米国ツアーを行っているプロモーターが今回のツアーが最後になると告げている。正式な解散は2026年になるとみられ、45年間の演奏活動に幕を降ろす。

ハーゲン弦楽四重奏団は1981年、オーストリア・ザルツブルクでモーツァルテウム管弦楽団の首席ヴィオラ奏者オスカー・ハーゲンを父に持つ4人の兄弟(ルーカス、アンゲリカ、ヴェロニカ、クレメンス)によって結成された。その年、オーストリアのロッケンハウス国際室内楽フェスティヴァルで審査員賞、大衆賞を獲得して注目を浴びた。

1982年には英国のポーツマス国際弦楽四重奏コンクール、1983年にフランスのエヴィアン国際コンクールで優勝。1984年にはザルツブルク音楽祭にもデビューし、1985年からは「ドイツ・グラモフォン」レーベルで数多くのアルバムをリリースしてきた。

途中、長女のアンゲリカが退団。第2ヴァイオリンはアネッテ・ビクを経て、現在のライナー・シュミットに交代。2012年から2013年にかけてニューヨーク、東京、パリ、ロンドン、ザルツブルク、ウィーンでベートーヴェンの弦楽四重奏曲の全曲演奏を行って大きな話題を集め、室内楽の世界をリードする存在として活発な活動を行ってきた。

写真:Hagen Quartett


関連記事

  1. ロンドン発 〓 ウィグモアホールが公演再開、内田光子も登場

  2. チューリッヒ発 〓 チューリッヒ歌劇場の次期芸術総監督にベルリン州立オペラのマティアス・シュルツ

  3. ニューヨーク発 〓 ブロードウェイ地区、2021年5月末まで劇場閉鎖を延期

  4. ウィーン発 〓 芸術週間がクルレンツィス率いる南西ドイツ放送響招聘を見送り、リーニフらウクライナからの抗議受け

  5. モントリオール発 〓 モントリオール交響楽団がケント・ナガノに名誉指揮者の称号

  6. ベルリン発 〓 コーミッシェ・オーパーが2019/2020シーズンの公演ラインナップを発表

  7. アムステルダム発 〓 ロイヤル・コンセルトヘボウ管が2024/2025シーズンの公演ラインナップを発表、クラウス・マケラと全米ツアー

  8. ワルシャワ発 〓 ポーランドもロックダウンへ

  9. ローマ発 〓 ローマ歌劇場の次期音楽監督にミケーレ・マリオッティ

  10. マドリード発 〓 RTVE交響楽団の次期首席指揮者・音楽監督にクリストフ・ケーニヒ

  11. ブレーメン発 〓 バレンボイム、久方ぶりに指揮台に復帰

  12. ブリスベン発 〓 オペラ・オーストラリアが上演を延期していた新制作の《ニーベルングの指環》4部作の通し上演を10月に

  13. ザルツブルク音楽祭 〓 2019年の音楽祭が閉幕、最終日にドミンゴ

  14. 東京発 〓 第31回「高松宮殿下記念世界文化賞」音楽部門はアンネ=ゾフィー・ムター

  15. ボン発 〓 ベートーヴェン・ハウスが弦楽四重奏第13番の自筆譜を入手

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。