ザルツブルク発 〓 若手指揮者コンクール「カラヤン若手指揮者アワード」に韓国のユン・ハンギョル

2023/08/08
【最終更新日】2023/08/09

オーストリア・ザルツブルク音楽祭期間中に行われる若手指揮者コンクール「カラヤン若手指揮者アワード」を韓国のユン・ハンギョル(Hankyeol Yoon)が獲得した。ユンはテグ生まれの29歳。ベラルーシのヴィタリ・アレクセーノク(Vitali Alekseenok)、オーストリアのトビアス・ヴェーゲラー(Tobias Wögerer)を抑えての、韓国人初の受賞。

賞は20世紀のスター指揮者ヘルベルト・フォン・カラヤンを記念して、音楽祭とエリエッテ未亡人らによって2年ごとに開催されているもので、今年で11回目。今回は54カ国から323人の男女が応募していた。受賞者には15,000ユーロの賞金の他、音楽祭でウィーン放送交響楽団のコンサートを指揮する機会が与えられる。過去の受賞者にはアイナルス・ルビキス(2011年)、ミルガ・グラジニーテ=ティーラ(2012年)、ロレンツォ・ヴィオッティ(2015年)らがいる。

ユンはソウル芸術高校在学中にドイツに渡り、ミュンヘン音楽大学を卒業。2019年にグシュタード・メニューイン・フェスティバルの指揮部門1位を受賞、スイスのジュネーブ大劇場、ドイツのニュルンベルク州立劇場やメクレンブルク州立劇場で指揮者として活動してきた。

選考委員会の委員長は指揮者のマンフレッド・ホーネック。決勝に残ったアレクセーノクはライン・ドイツ・オペラの指揮者として活動しており、2025年からアクセル・コーバーの後任として音楽総監督に就任することが決まっている。ヴェーゲラーもウィーンのフォルクスオーパーの専属指揮者として活躍している。

写真:Salzburger Festspiele / Marco Borrelli


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