訃報 〓 レフ・マルキズ(92)ロシア出身のヴァイオリニスト、指揮者

2023/04/06

ロシア出身のヴァイオリニスト兼指揮者のレフ・マルキズ(Lev Markiz)が4日に亡くなった。92歳だった。モスクワ室内管弦楽団の初代コンサートマスターを務めた後、指揮者に転身。オランダに移住後、新アムステルダム・シンフォニエッタ、ジュネーブ室内管弦楽団の首席指揮者を歴任した。

モスクワ生まれで、モスクワ音楽院でヴァイオリンをユーリ・ヤンケレヴィチに、室内楽をマリア・ユディナに師事。その後、キリル・コンドラシンにオーケストラの指揮を学んだ。1955年、名指揮者ルドルフ・バルシャイがモスクワ室内管弦楽団を設立すると、初代コンサートマスターに就任した。

1964年には自ら室内アンサンブル「モスクワ・ソロイスツ」を主宰、エミール・ギレルス、ダヴィド・オイストラフ、スヴャトスラフ・リヒテル、ギドン・クレーメルといった旧ソ連時代を代表する演奏家たちと共演を重ねた。

1981年、オランダに移住して新アムステルダム・シンフォニエッタを創設、メンデルスゾーンの弦楽交響曲全集、シュニトケ作品などの録音を残した。1997年の離任後は、ジュネーブ室内管弦楽団の首席指揮者に。この3月、孫のベンジャミン・マルキーズ・ギルモアがロンドン交響楽団のリーダーに任命されたばかり。

写真:Collegium Musicum Chamber Orchestra


関連記事

  1. アムステルダム発 〓 ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団が新しいストリーミング

  2. ハールレム発 〓 北オランダ管の次期首席指揮者のノルウェーのエイヴィン・グルベルグ=イェンセン

  3. 訃報 〓 ペーテル・エトヴェシュ(80)ハンガリーの作曲家・指揮者

  4. ハーグ発 〓 レジデンティ管が次期首席指揮者に準・メルクル

  5. ロッテルダム発 〓 音楽界でウクライナへの連帯表明広がる、ロッテルダム・フィル、バーデン=バーデン音楽祭もゲルギエフにプーチン大統領との決別を要求

  6. ロッテルダム発 〓 ロッテルダム・フィルもゲルギエフとの「関係を終了」と発表

  7. アムステルダム発 〓 オランダのホール、また閉鎖

  8. アムステルダム発 〓 ロイヤル・コンセルトヘボウ管がハイティンクの追悼コンサート

  9. バイロン・ジャニス(85)米国のピアニスト

  10. ロッテルダム発 〓 音楽メッセ「クラシカル・ネクスト」が中止を発表

  11. 訃報 〓 フランツ・バルトロメイ(76)オーストリアのチェロ奏者 / ウィーン・フィルの元首席奏者

  12. アナトール・ウゴルスキ(80)ロシア出身のピアニスト

  13. 訃報 〓 ペーター・マスース(74)オランダのトランペット奏者、コンセルトヘボウ管弦楽団の元首席奏者

  14. パルマ発 〓 テアトロ・レッジョが《マハゴニー市の興亡》をストリーミング配信

  15. ブリュッセル発 〓 ベルギー国立管弦楽団の次期首席指揮者にアントニー・ヘルムス

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。