演出家の故フランコ・ゼフィレッリ(Franco Zeffirelli)の生誕100年を記念する式典が誕生日の12日、彼の故郷フィレンツェで行われた。それに合わせ、イタリア郵政公社が彼の肖像を載せた切手を発行すると発表した。「イタリアの優れたエンターテイメント」というシリーズの一つで、発行枚数は約30万枚。
切手の価格は1.20ユーロで、左側に肖像画、右側には監督自身が描いたスケッチという構図。スケッチは1978年にミラノ・スカラ座のために制作した《カヴァレリア・ルスティカーナ》で、もう一つは1966年にニューヨークのメトロポリタン歌劇場のために制作した《アントニオとクレオパトラ》。また、右上には監督のシンボルでもあるカチンコがデザインされている。
ゼフィレッリは2019年6月16日、96歳でローマの自宅で亡くなった。巨匠ルキノ・ビスコンティの下で舞台美術や演出の世界に入り、1968年の『ロミオとジュリエット』で名声を確立。その後も、1972年の『ブラザー・サン シスター・ムーン』、1979年の『チャンプ』、1998年の『ムッソリーニとお茶を』、2002年の『永遠のマリア・カラス』といった話題作を撮り続けた。
一方、世界的な劇場や音楽祭で、オペラの演出を数多く手がけており、メトロポリタン歌劇場の《トゥーランドット》やスカラ座の《アイーダ》といった名舞台でも知られる。1998年には新国立劇場で、開場記念公演の《アイーダ》も手掛けた。1994年にはベルルスコーニ元首相が率いた中道右派政党から出馬、上院議員も務めている。
写真:Poste Italiane
フィレンツェ発 〓 演出家の故フランコ・ゼフィレッリの生誕100年、イタリアでは切手も
2023/02/16
- コメント: 0
この記事へのコメントはありません。