訃報 〓 ヴォロディミル・コジュハーリ(82)ウクライナの指揮者

2022/12/16
【最終更新日】2023/02/05

ウクライナ生まれの指揮者ヴォロディミル・コジュハーリ(Volodymyr Kozhukhar)が3日に亡くなった。82歳だった。死因などは明らかにされていない。旧ソ連を代表する指揮者の一人で、母国ウクライナの首都キエフにあり、タラス・シェフチェンコの名を冠したキエフ国立オペラ・バレエ劇場の指揮者などを歴任、キエフ音楽院の指揮法の主任教授を務めた。

ウクライナ中部ヴィーンヌィツャの生まれ。リセンコ音楽学校、キエフ音楽院でトランペットを学んだ後、旧ソ連時代のモスクワ音楽院に進み、ゲンナジー・ロジェストヴェンスキーの下で指揮を学んだ。1964年にウクライナ国立交響楽団で指揮者としての活動を始めた。

1973年にはキエフ国立オペラ・バレエ劇場の指揮者陣に加わり、1977年から1989年まではモスクワにあるスタニスラフスキー&ネミロヴィチ=ダンチェンコ記念国立モスクワ音楽劇場の首席指揮者を務めた。その後、1989年から2011年までキエフ国立オペラ・バレエ劇場の首席指揮者を務めた。

教育者としても、1965年から母校のキエフ音楽院やグネーシン音楽学校などで指揮法の講座を持ち、1993年からはキエフ音楽院の指揮法の主任教授を務めていた。1985年に旧ソ連から、1993年にはウクライナから「人民芸術家」の称号が贈られている。

写真:National Opera of Ukraine


関連記事

  1. ニューヨーク発 〓 ハイフェッツの全盛期支えたストラディヴァリウスが75年ぶりにオークションに

  2. ルツェルン発 〓 夏の音楽祭の中止決まる

  3. トゥーロン発 〓 トゥーロン歌劇場の音楽監督にヴィクトリアン・ヴァノステン

  4. ミュンヘン発 〓 補償の必要ないとミュンヘン市政府の法律顧問、ゲルギエフ解任で

  5. サンフランシスコ発 〓 サンフランシスコ・オペラがオペラの衣装をオンラインで販売

  6. アケルスベルガ発 〓 ついに論争に終止符!?、「BIS」レーベルが“フルヴェンのバイロイトの第九”の完全録音をリリース

  7. ウィーン発 〓 アン・デア・ウィーン劇場が新制作のベートーヴェン《フィデリオ》を上演前にストリーミング配信

  8. クラクフ発 〓 作曲家ペンデレツキの国葬が故郷クラクフで

  9. ベルリン発 〓 州立歌劇場が5月1日までの公演をキャンセル、音楽祭「フェストターゲ」も中止

  10. ブザンソン発 〓 国際指揮者コンクールで沖澤のどかが優勝

  11. ウィーン発 〓 国立バレエの芸術監督にアレッサンドラ・フェリ

  12. ベルン発 〓 市立劇場が2024/2025シーズンの公演ラインナップを発表

  13. シンガポール発 〓 シンガポール響の次期音楽監督にフィンランドの指揮者ハンヌ・リントゥ

  14. クリーブランド発 〓 癌治療中のウェルザー=メストが1月からクリーブランド管の指揮台に

  15. ウィーン発 〓 国立歌劇場の世界初演《オルランド》で演出家が交代

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。