ザルツブルク発 〓 復活祭音楽祭が早くも2022年のプログラムを発表、オペラは《ローエングリン》

2021/06/10
【最終更新日】2024/02/02

今年の音楽祭自体が10月開催にスライドさせているザルツブルク復活祭音楽祭(Salzburger Osterfestspiele)が早くも、2022年のプログラムを発表した。2012年から音楽祭を支えてきたクリスティアン・ティーレマン(Christian Thielemann)とシュターツカペレ・ドレスデンのコンビは音楽祭との契約が2022年で切れるため最後の年となる。

発表によると、2022年のフェスティバルは4月9日から4月18日という日程。音楽祭の期間中、「ヘルベルト・フォン・カラヤン」賞の授賞式が行われるが、2022年はシュターツカペレ・ドレスデンに贈られるという。

上演されるオペラはワーグナー《ローエングリン》で、指揮はもちろん、ティーレマン。主人公ローエングリンにエリック・カトラー、エルザにジャクリン・ワグナーが起用される。演出はなんと、セルジオ・モラビト、アンナ・フィーブロック、ヨッシ・ヴィーラーがタッグを組む。

ティーレマンが指揮するオーケストラ・プログラムは、アントワン・タメスティを迎えてのバルトークのヴィオラ協奏曲、リヒャルト・シュトラウスのアルプス交響曲。ゲスト指揮者はトゥガン・ソヒエフで、ショスタコーヴィチの交響曲第7番《レニングラード》を指揮する。

また、「ザルツブルク・コンサート」の枠でチョン・ミョンフンも客演。チョン自身がピアノを弾き、ヴァイオリンのマティアス・ヴォロング、シュターツカペレの首席チェロ奏者のノルベルト・アンガーと組んでベートーヴェンの三重協奏曲。加えて、没後125年を迎えるブラームスの交響曲第4番を指揮する。

合唱付のプログラムはブルックナー・プログラムで、交響曲第9番とテ・デウム、讃歌《王の御旗は翻る》。歌手陣はカミラ・ニールンド、エレーナ・ツィトコーワ、エレナ・ジドコワ、サイミール・ピルグ、フランツ=ヨーゼフ・ゼーリヒという顔ぶれ。

音楽祭はニコラウス・バッハラーを新総裁に迎え、2023年からは毎年違う指揮者とオーケストラに出演してもらうスタイルに変更することを決めている。

写真:Salzburger Osterfestspiele / Matthias Creutziger


    もっと詳しく ▷

    音楽祭プロフィールはこちら ▷


関連記事

  1. レイキャビク発 〓 エヴァ・オッリカイネンがアイスランド響の首席指揮者兼芸術監督に

  2. ウィーン発 〓 国立歌劇場が新シーズンの開幕を飾る新制作の《ドン・カルロ》をストリーミング配信

  3. ラ・フォル・ジュルネ TOKYO 〓 開催中止を発表、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大受け

  4. エルル発 〓 ヨナス・カウフマンが芸術監督を務めるエルル・チロル音楽祭の首席指揮者にアッシャー・フィッシュ

  5. ボローニャ発 〓 作曲家の故郷にレスピーギ音楽祭誕生

  6. バイロイト発 〓 バイロイト音楽祭が2022年の公演ラインナップを発表、新制作の《トリスタンとイゾルデ》を追加

  7. 訃報 〓 ペーター・スヴェンソン(57)ドイツのテノール歌手

  8. ザルツブルク復活祭音楽祭 〓 来年のオペラはネトレプコ主演の《トゥーランドット》

  9. ヴェローナ発 〓 ヴェローナ音楽祭が2021年のスケジュールを発表、ムーティが《アイーダ》150周年公演を指揮

  10. ドナウエッシンゲン発 〓 音楽祭の開催中止を発表

  11. ウィーン発 〓 国立歌劇場のボグダン・ロシュチッチ総監督が契約を延長

  12. ウィーン発 〓 フォルクスオーパーの総監督に演出家のロッテ・デ・ベア

  13. 訃報 〓 スティーヴ・ダヴィスリム(57)オーストラリアのテノール歌手

  14. ペーザロ発 〓 ロッシーニ・オペラ・フェスティバルが来年のオペラを発表、2020年は予定通り8日開幕

  15. エディンバラ発 〓 国際フェスティバルが2021年の公演ラインナップを発表

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。