ウィーン発 〓 作曲家ジョン・ウィリアムズがついにウィーン・フィルを指揮

2019/12/22

数々の映画音楽で知られる作曲家のジョン・ウィリアムズ(John Williams)がウィーン・フィルハーモニー管弦楽団(Vienna Philharmonic Orchestra)を指揮するコンサートの日程が決まった。コンサートは2020年1月18日と19日にウィーン・フィルの本拠地である楽友協会大ホールで行われる。ヴァイオリンのアンネ=ゾフィー・ムターが共演する。ウィリアムズは昨年11月3日、4日に自作を披露するウィーン・フィルのコンサートを指揮する予定だったが、体調を崩してコンサート自体がキャンセルされていた。

ウィリアムズは1932年、ニューヨーク生まれの87歳。カリフォルニア大学ロサンゼルス校で亡命ユダヤ系イタリア人作曲家のカステルヌオーヴォ=テデスコに師事したが、徴兵されて空軍音楽隊に所属。兵役を終えた1955年、ジュリアード音楽院ピアノ科へ進学し、名伯楽のロジーナ・レヴィンに師事した経歴を持つ。その後、ジャズ・ピアニストなどを経て、作曲活動を中心にしてきた。

「E.T.」や「インディ・ジョーンズ」シリーズなど一連のスティーブン・スピルバーグ監督作品をはじめ、「スター・ウォーズ」や「ハリー・ポッター」シリーズなど数々の映画音楽を手がけ、アカデミー賞の受賞は5回(作曲賞4回・編曲賞1回)。オリンピックのテーマ曲を4大会で作曲した他、米国タングルウッド音楽祭でボストン・ポップス・オーケストラの音楽監督を14シーズン務めるなど、指揮者としても活動してきたが、ウィーン・フィルを指揮するのは初めて。87歳にしてのデビューとなる。

写真:Prashant Gupta / Deutsche Grammophon


    もっと詳しく ▷

関連記事

  1. ウィーン発 〓 国立歌劇場、2月第2週のストリーミング配信のラインナップを発表、あの《フィガロの結婚》も

  2. ウィーン発 〓 アンドレス・オロスコ=エストラーダがウィーン響の首席指揮者を突然辞任

  3. ウィーン発 〓 国立歌劇場が代役を確保できず、アリベルト・ライマンの《メデア》の再演を断念

  4. ウィーン発 〓 国立歌劇場が3月第4週のストリーミング配信のラインナップを発表

  5. ウィーン発 〓 ジョン・ウィリアムズ&ウィーン・フィルのライブCD発売へ

  6. 訃報 〓 フランツ・バルトロメイ(76)オーストリアのチェロ奏者 / ウィーン・フィルの元首席奏者

  7. ザルツブルク復活祭音楽祭 〓 ネトレプコ主演の《トゥーランドット》はコンサート形式で

  8. ウィーン発 〓 アルベナ・ダナイローヴァが2024年元旦の「ニューイヤー・コンサート」のコンサートマスターに

  9. ウィーン発 〓 アンナ・ネトレプコが米国に復帰、パームビーチ・オペラに出演

  10. ウィーン発 〓 ウィーン放送響が首席指揮者のマリン・オールソップとの契約を延長

  11. 訃報 〓 ペーター・スヴェンソン(57)ドイツのテノール歌手

  12. ウィーン発 〓 ティーレマン、2024年からスカラ座の《ニーベルングの指環》を指揮

  13. パリ発 〓 フランス国立管の組合がフランス放送フィルのストライキに同調

  14. ウィーン発 〓 ソプラノ歌手のリンダ・ワトソンに「宮廷歌手」の称号

  15. ウィーン発 〓 ウィーン・フィルの「ニューイヤー・コンサート」、2025年の指揮者はヤニック・ネゼ=セガン

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。