オペラの演出家として一時代を築いたジョナサン・ミラー(Jonathan Miller)が11月27日、85歳で亡くなった。1960年代から演劇の世界で活躍。オペラの演出では、イングリッシュ・ナショナル・オペラの《リゴレット》や《ミカド》は画期的なヒット作となり、20年にわたって上演されたロイヤル・オペラ・ハウスの《コジ・ファン・トゥッテ》 など、ヨーロッパの主要な歌劇場で多くの名舞台を生んだ。
ミラーは1934年、ロンドンの生まれ。ケンブリッジ大学セント・ジョンズ・カレッジ、ロンドンのユニバーシティ・カレッジ付属病院で学んで神経内科医となる。しかし、大学在学中から演劇サークルで喜劇役者、脚本家として活動を始めており、医師としての活動を止めて芝居の世界へ。1960年代初めから“ビヨンド・ザ・フリンジ”の一人として一員として活動して注目を集めた。
1970年にはロンドンのナショナル・シアターで、名優ローレンス・オリヴィエが主演した「ヴェニスの商人』を演出。また、BBCのテレビ・シリーズの監修を手掛けるなど、シェイクスピアの作品で高い評価を得た。その後、オペラの世界での活躍が増え、演出の他、作家、講師、テレビプロデューサー、司会者など幅広い分野で国際的に活躍した。
写真:Medical Journalists’ Association
訃報 〓 ジョナサン・ミラー(85)英国の演出家
2019/11/28
【最終更新日】2023/02/16
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