ニューヨーク発 〓 メトロポリタン歌劇場がドミンゴの劇場デビュー50周年を祝福

2018/11/25

プラシド・ドミンゴ(Plácido Domingo)が今年、メトロポリタン歌劇場にデビューして50周年を迎えた。それを記念するセレモニーが23日、プッチーニの《ジャンニ・スキッキ》終演後に行われた。最近はバリトンが歌う役を歌うことが多くなったドミンゴも、この公演で主人公のジャンニ・スキッキを歌っている。《ジャンニ・スキッキ》を含むプッチーニの三部作は1918年12月にメトロポリタン歌劇場で世界初演されており、その100周年を記念して11月23日から12月15日にかけて上演されている。

ドミンゴのメトロポリタン歌劇場デビューは1968年。フランコ・コレッリの代役として、レナータ・テバルディが主演するチレア《アドリアーナ・ルクヴルール》に出演、マウリツィオ役を歌ってセンセーショナルなデビューを飾った。劇場によれば、この日の出演で演じた役は52を数え、歌手と指揮者としての出演は695回になるという。2019年4月28日には特別にガラ・コンサートも予定されている。

米国からの報道では、式典で劇場の総支配人ピーター・ゲルブから二つのプレゼントが贈られた。一つはステージの床の断片。もう一つはドミンゴが1990年代に《オテロ》出演時に着用していたレザー・ジャケットで、50周年を祝福して金色に染め直されたもの。客席にはマーティナ・アーロヨ、シェリル・ミルンズ、テレサ・ストラータス、ジェームス・モリスら歌手仲間たちの姿もあった。鳴り止まない客席からの熱い拍手に、ドミンゴは目に涙を浮かべていたという。

写真:Metropolitan Opera / Ken Howard


関連記事

  1. ニューヨーク発 〓 メトロポリタン歌劇場が2019/2020シーズンの上演ラインナップを発表

  2. ハレ発 〓 ドイツ映画音楽賞の国際賞にレイチェル・ポートマン

  3. アムステルダム発 〓 ホルンのケイティ・ウーリーがロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団の首席奏者に

  4. METサマーHDフェスティバル 〓 この夏のラインナップを発表

  5. ラ・フォル・ジュルネTOKYO 〓 今年のテーマは「ボヤージュ – 旅から生まれた音楽」

  6. ダラス発 〓 ダラス・オペラが2019/2020シーズンのラインナップを発表

  7. エカテリンブルク発 〓 オペラ・バレエ劇場の首席指揮者にコンスタンチン・チュドノフスキー

  8. ブリュッセル発 〓 モネ劇場が好スタート、2018/2019シーズンが開幕

  9. ベルリン発 〓 ベルリン・ドイツ・オペラが2019/2020シーズンの公演ラインナップを発表した。

  10. 浜松発 〓 若手演奏家のためのピアノ・アカデミー再スタートへ

  11. バイロイト音楽祭 〓 ゲルギエフが《タンホイザー》の指揮をキャンセル、代役にティーレマン

  12. バーミンガム発 〓 ミルガ・グラジニーテ=ティーラが契約を延長

  13. ブリュッセ発 〓 モネ劇場が2019/2020シーズンの上演ラインナップを発表

  14. ハノーバー発 〓 第10回「ヨーゼフ・ヨアヒム国際ヴァイオリン・コンクール」はカナダのティモシー・チョイ

  15. パリ発 〓 「ロン=ティボー=クレスパン国際コンクール」のヴァイオリン部門は、ウクライナのディアナ・ティシュチェンコが優勝

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。