グラフェネック発 〓 メータが音楽祭での指揮をキャンセル、代役はなんと現場復帰したばかりのバレンボイム

2025/09/02

オーストリアのグラフェネック音楽祭(Grafenegg Festival)は、音楽祭のレジデント・オーケストラを務めるトーンキュンストラー管弦楽団を指揮する予定だったズービン・メータ(Zubin Mehta)が体調不良でキャンセルすると発表した。メータは現在、89歳。

キャンセルしたのは9月7日に行われるクロージング・コンサート。音楽祭の芸術監督ルドルフ・ブッフビンダーをソリストに迎えるピアノ協奏曲第1番と交響曲第1番というオール・ブラームスのプログラムで、メータがトーンキュンストラー管を63年ぶりに指揮すると話題を集めていた。

その代役を務めることになったのがダニエル・バレンボイム(Daniel Barenboim)。82歳のバレンボイムは、2月にパーキンソン病を患っていることを公表してからキャンセルが続き、8月になってウェスト=イースタン・ディヴァン管弦楽団の夏のツアーを指揮して現場復帰したばかり。バレンボイムにとっては音楽祭デビューとなるが、ブッフビンダー、トーンキュンストラー管とは初共演という初もの尽くし。プログラムはそのまま引き継ぐという。

写真:Salzburger Festspiele / West-Eastern Divan Orchestra / Marco Borrelli


  音楽祭プロフィールはこちら ▷


関連記事

  1. ウィーン発 〓 フォルクスオーパーが2021/2022シーズンの公演ラインナップを発表

  2. チューリヒ発 〓 チューリヒ芸術祭が財政難で終了へ

  3. ドレスデン音楽祭 〓 「グラスヒュッテ音楽祭賞」の授与式をオンライン上で、ハンニガンと結んで

  4. ブレゲンツ発 〓 ブレゲンツ音楽祭は2028年と2029年に《さまよえるオランダ人》、演出はリディア・スタイアー

  5. ロンドン発 〓 グラインドボーン音楽祭がストリーミング配信の8月のラインナップを発表

  6. ロンドン発 〓 苦境に立つ夏の音楽祭、さらに二つのオペラ・フェスティバルが開催断念

  7. グラインドボーン発 〓 2022年の音楽祭の上演オペラのラインナップを発表

  8. ウィーン発 〓 作曲家ジョン・ウィリアムズがついにウィーン・フィルを指揮

  9. ローマ発 〓 ローマ歌劇場が「カラカラ浴場フェスティバル」の2024年夏の公演ラインナップを発表

  10. ロングボロー発 〓 ロングボロー・フェスティバル・オペラが今年上演の《ジークフリート》をストリーミング配信

  11. グラーツ発 〓 グラーツ歌劇場が首席指揮者を務めるヴァシリス・クリストプーロスとの契約を延長

  12. ザルツブルク発 〓 聖霊降臨祭音楽祭、2022年のオペラは《セビリアの理髪師》、芸術監督のバルトリ自ら出演

  13. ウィーン発 〓 ウィーン・フィルが公開書簡でメトロポリタン歌劇場経営陣に苦言

  14. ウィーン発 〓 2024年元旦の「ニューイヤー・コンサート」の指揮者はクリスティアン・ティーレマン

  15. ウィーン発 〓 オーストリア政府がロックダウンを24日まで延長

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。