グラフェネック発 〓 夏の音楽祭でメータが63年ぶりにトーンキュンストラー管を指揮

2024/11/14

オーストリアのグラフェネック音楽祭(Sommerklänge)が2025年の公演ラインナップを発表した。2025年は6月19日から9月7日までの開催。指揮者界の大御所ズービン・メータ(Zubin Mehta)が音楽祭のレジデント・オーケストラを務めるトーンキュンストラー管弦楽団を63年ぶりに指揮するなど話題満載。

音楽祭によると、メータは若き日、ウィーンでハンス・スワロフスキーに師事。1957年のディプロマ修了コンサートで、初めてトーンキュンストラー管を指揮したのをきっかけに、それから5年にわたって共演。しかし、1962年にロサンジェルス・フィルハーモニー管弦楽団の音楽監督に就任したことで縁が切れてしまったという。

指揮するのは9月7日のクロージング・コンサートで、音楽祭の芸術監督を務めるルドルフ・ブッフビンダーをソリストに迎えるピアノ協奏曲第1番と交響曲第1番というオール・ブラームスのプログラムを指揮する。

また、2025年も多彩なオーケストラが客演する。新首席指揮者のダニエル・ハーディング率いるサンタ・チェチーリア国立アカデミー管弦楽団、前首席指揮者のヤープ・ヴァン・ズヴェーデン率いる香港フィルハーモニー管弦楽団が初登場で、再登場となるオーケストラは以下の通り。

・EUユースオーケストラ(指揮:イヴァン・フィッシャー)
・ルツェルン交響楽団(指揮:ミヒャエル・ザンデルリング)
・ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団(指揮:ヴァシリー・ペトレンコ)
・ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団(指揮:アンドリス・ネルソンス)
・チェコ・フィルハーモニー管弦楽団(指揮:ペトル・ポペルカ)
・NDRエルプフィルハーモニー管弦楽団(指揮:アラン・ギルバート)
・フランス放送フィルハーモニー管弦楽団(指揮:ミルガ・グラツィニテ=ティーラ)
・ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団(指揮:フランツ・ウェルザー=メスト)
・コンチェントゥス・ムジクス・ウィーン(指揮:シュテファン・ゴットフリート)


写真:Rafa Martín


  音楽祭プロフィールはこちら ▷


関連記事

  1. ウィーン発 〓 国立歌劇場が新制作の《パルジファル》を18日にストリーミング

  2. マチェラータ発 〓 マチェラータ・オペラ・フェスティバルが2025年の公演ラインナップを発表

  3. ロングボロー・フェスティバル・オペラ 〓 2021年上演の《ワルキューレ》をストリーミング配信

  4. インスブルック発 〓 古楽音楽祭が新体制、音楽監督にオッタヴィオ・ダントーネ、アカデミア・ビザンチナがレジデンス・オーケストラに

  5. パルマ発 〓 ヴェルディ・フェスティバルが2025年の公演ラインナップを発表

  6. ウィーン発 〓 国立歌劇場、2月第2週のストリーミング配信のラインナップを発表、あの《フィガロの結婚》も

  7. ザルツブルク音楽祭 〓 スポンサーの一角にロシアの「ガスプロム」

  8. ウィーン発 〓 クラウス・マケラがウィーン・フィルにデビュー

  9. エディンバラ発 〓 国際フェスティバルが2021年の公演ラインナップを発表

  10. ウィーン発 〓 ウィーン放送響が中国、韓国ツアーを中止

  11. ルツェルン発 〓 ルツェルン音楽祭が藤田真央の音楽祭デビューを無料ストリーミング配信

  12. ウィーン発 〓 ウィーン・フィルが2022年の「ニューイヤー・コンサート」プログラムを発表

  13. グラインドボーン音楽祭 〓 来年からのツアー指揮者にベン・グラスバーグを起用

  14. ラヴェンナ発 〓 ラヴェンナ芸術祭が2025年の公演ラインナップを発表、メータ、ハーディングが客演

  15. リガ・ユールマラ音楽祭 〓 藤田真央が急きょマリア・ジョアン・ピレシュの代役に

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。