ロンドン発 〓 ロイヤル・オペラが2025/2026シーズンの公演ラインナップを発表、第7代音楽監督ヤクブ・フルシャ最初のシーズンにアンナ・ネトレプコが復帰

2025/04/03

ロンドンのロイヤル・オペラ(Royal Opera & Ballet)が新シーズン、2025/2026シーズンの公演ラインナップを発表した。新シーズンは、第7代の音楽監督に就任するヤクブ・フルシャ(Jakub Hrůša)にとって最初のシーズン。ロシアのウクライナへの武力侵攻以来、“親プーチン”と見られて出演出来なかったソプラノ歌手のアンナ・ネトレプコの復帰も話題。

発表によれば、開幕を飾るのは、ネトレプコが出演するプッチーニ《トスカ》。新演出を手掛けるのはオリバー・ミアーズで、指揮はフルシャ。ネトレプコは再演のプッチーニ《トゥーランドット》にも出演する。

新制作はこの他、ヘンデル《ジュスティーノ》、ヤナーチェク《マクロプロス事件》、ヘンデル《アリオダンテ》、ワーグナー《ジークフリート》、ブリテン《ねじの回転》、ベッリーニ《清教徒》の7作品。これに3人の女性作曲家の作品を一夜で上演する《ジェット・パーカー・アーティスト:3つの室内オペラ》が加わる。

《ジークフリート》は、バリー・コスキーの新演出で2024年から上演されているワーグナー《ニーベルングの指環》四部作第3作。指揮は音楽監督に23年在任し、2023/2024シーズンで退任したアントニオ・パッパーノ。

フルシャは新制作の《トスカ》と《マクロプロス事件》、再演の《ピーター・グライムス》を指揮。また、バルトークとドヴォルザークの音楽によるコンサートも企画されている。また、首席客演指揮者のスペランツァ・スカップッチは、再演のヴェルディ《シチリア島の夕べの祈り》を指揮する。新制作は以下の通り。


プッチーニ《トスカ》
9月11日 →
[演出]オリバー・ミアーズ
[指揮]ヤクブ・フルシャ
[出演]アンナ・ネトレプコ / フレディ・デ・トマーゾ / ジェラルド・フィンリー

ヘンデル《ジュスティーノ》
10月7日 →
[演出]ジョー・ヒル=ギビンズ
[指揮]デイヴィッド・ベイツ
[出演]ポリー・リーチ / ケリ・フュージ / エスメ・ブロンウェン=スミス / ジェイク・アルディッティ / ベンジャミン・ヒューレット / ジョナサン・ルマル

ヤナーチェク《マクロプロス事件》
11月4日 →
[演出]ケイティ・ミッチェル
[指揮]ヤクブ・フルシャ
[出演]アウシュリネ・ストゥンディーテ / ショーン・パニカー / ヨハン・ロイター / ヘンリー・ワディントン / ピーター・ホーレ / ダニエル・マトゥシェク / アラン・オーク

ヘンデル《アリオダンテ》
12月9日 →
[演出]イェツケ・マインセン
[指揮]ステファノ・ モンタナーリ
[出演]エミリー・ダンジェロ / ジャクリン・スタッカー / エレーナ・ビリャロン / クリストフ・デュモー / エド・ライオン / ペーター・ケルナー / エミル・ロイド・ジョーンズ

ワーグナー《ジークフリート》
2026年3月17日 →
[演出]バリー・コスキー
[指揮]アントニオ・パッパーノ
[出演]アンドレアス・シャーガー / ピーター・ホーレ / クリストファー・モルトマン / エリザベート・ストリード / クリストファー・パーヴス / ソロマン・ハワード / ヴィーブケ・レームクール / サラ・デュフレーヌ

ブリテン《ねじの回転》
3月26日 →
[演出]ナタリー・アブラハミ
[指揮]バセム・アキキ
[出演]未定

ベッリーニ《清教徒》
6月30日 →
[演出]リチャード・ジョーンズ
[指揮]リッカルド・フリッツァ
[出演]リセッテ・オロペサ / フランチェスコ・デムーロ / イルデブランド・ダルカンジェロ / アンジェイ・フィロンチク

写真:Royal Ballet And Opera


  もっと詳しく ▷


関連記事

  1. バンコク発 〓 タイ・フィルハーモニー管弦楽団の音楽監督にカール・セントクレア

  2. ライプチヒ発 〓 ライプチヒ歌劇場が2020/2021シーズンの公演ラインナップを発表

  3. アムステルダム発 〓 オランダ国立オペラが2024/2025シーズンの公演ラインナップを発表

  4. 訃報 〓 ユーリ・アルペルテン(63)エストニアの指揮者

  5. 訃報 〓 エドゥアルド・アルテミエフ(86)ロシアの作曲家

  6. ハールレム発 〓 北オランダ管の次期首席指揮者のノルウェーのエイヴィン・グルベルグ=イェンセン

  7. バルセロナ発 〓 第67回「マリア・カナルス国際音楽コンクール」でカナダのイェーデン・イジク=ドズルコが優勝、亀井聖矢も3位に

  8. オスロ発 〓 ノルウェー室内管の次期芸術監督にヴァイオリニストのペッカ・クーシスト

  9. ニューヨーク発 〓 テノール歌手のステファン・グールドが胆管がんとの闘病を告白

  10. ケルン発 〓 ケルン放送管の次期首席指揮者にアイルランドの指揮者デヴィッド・ブロフィー

  11. ロンドン発 〓 メゾ・ソプラノのサラ・コノリーに国王音楽勲章

  12. オークランド発 〓 「ASBシアター」が「キリ・テ・カナワ劇場」に改名

  13. ミュンヘン発 〓 バイエルン州立歌劇場が2021/2022シーズンの公演ラインナップを発表

  14. ベルリン発 〓 ウィーン・フィルが野外劇場「ヴァルトビューネ」デビュー

  15. ロンドン発 〓 フレミングが英国でもミュージカル・デビュー

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。