ロンドン発 〓 BBC響が首席客演指揮者のダリア・スタセヴスカとの契約を延長

2025/01/20

BBC交響楽団(BBC Symphony Orchestra)が首席客演指揮者を務めるフィンランド系ウクライナ人のダリア・スタセヴスカ(Dalia Stasevska)との契約を延長した。スタセヴスカは最年少かつ初の女性として2019年からその任にあり、今回の契約更改で任期は2027年9月まで延びる。

スタセヴスカは首都キーウ生まれの39歳。タンペレ音楽院でヴァイオリン、作曲を学んだ後、シベリウス音楽院で学び、指揮はヨルマ・パヌラ、レイフ・セーゲルスタムに師事した。エサ=ペッカ・サロネン、パーヴォ・ヤルヴィのアシスタントなどを務めた後、ヨーロッパ各地のオーケストラを指揮。2018年には2人目女性の指揮者として、ノーベル賞の授賞式、晩餐会でロイヤル・ストックホルム・フィルハーモニー管弦楽団を指揮している。

2020年にはロイヤル・フィルハーモニック・ソサエティの「コンダクター・アワード」を、2023年にはBBCミュージック・マガジンの「パーソナリティ・オブ・ザ・イヤー」賞を受賞しており、BBC響とは日本、ドイツ、英国ツアーで指揮。2023年にはロンドンの夏の音楽祭「BBCプロムス」のオープニング・ナイトを指揮している。

写真:Boston Symphony Orchestra / Hilary Scott


関連記事

  1. パリ発 〓 ハーディングの後任にクラウス・マケラ、パリ管の次期音楽監督

  2. バンクーバー発 〓 キーシンが自由主義陣営の及び腰のウクライナ支援を一喝、「あらゆることしなければ」

  3. カンザスシティ発 〓 ヴァイオリンの岩崎潤がカンザスシティ響のコンサートマスターに

  4. ロンドン発 〓 スターンが所有していた「ヴィヨーム」がオンライン・オークションに

  5. フィラデルフィア発 〓 ヤニック・ネゼ=セガンがフィラデルフィア管と契約更改、任期を2030年まで延長

  6. トビリシ発 〓 ヴァイオリンのバティアシュヴィリが母国ジョージアに若い音楽家を支援するための財団を設立

  7. ライプツィヒ発 〓 ゲヴァントハウス管が夏の音楽祭

  8. カルロヴィ・ヴァリ発 〓 市議会が地元オーケストラの楽団長を突如解任、それを受けて首席指揮者が抗議の辞任、楽団員は解任撤回の署名集めをスタート

  9. グラインドボーン発 〓 代役の呼び寄せに音楽祭がヘリコプターを手配、老舗の貫禄

  10. マドリード発 〓 カウフマンとラドヴァノフスキーがともにアリアを再度熱唱、同一舞台で二人はテアトロ・レアル初

  11. シドニー発 〓 シドニー響が首席指揮者のシモーネ・ヤングとの契約を延長

  12. ストラスブール発 〓 初演200年を迎えた《第九》を、「Arte」が4都市4オーケストラの映像を繋いで放送

  13. モントリオール発 〓 テノールのジョセフ・カイザーが来年まで出演をキャンセル

  14. ザルツブルク発 〓 1592年にオープンの老舗楽譜店が閉店

  15. ナポリ発 〓 サン・カルロ劇場が次期音楽監督にダン・エッティンガー

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。