サンターガタ発 〓 イタリア政府がヴェルディの邸宅を収用

2024/12/28

イタリア政府が“オペラ王”、作曲家のジュゼッペ・ヴェルディが約50年暮らしたサンターガタの旧居を取得したことが明らかになった。2022年まで美術館として運営されていたが、相続をめぐって閉鎖されたまま放置されていた。相続人は4,000万ユーロ(約65億8,000万円)を要求していたが、最終的に900万ユーロ(約14億8,000万円)が支払われることになったという。

旧居については昨年、競売に掛けられると報じられ、イタリアではリッカルド・ムーティら音楽家たちが懸念を表明。政府は「国境を越えた重要性を持つこの財産の保存と公共利用を保証するために必要な介入」と説明して取得に向けての交渉を続けていた。「緊急の修復とメンテナンス作業が行われ、複合施設としてより広く利用できるようになる」という。

サンターガタは北イタリアのパルマ近くの小さな街で、ピアチェンツァ、クレモナを結ぶ三角形の真ん中に位置する。旧居は元々は農園主の家で、ヴェルディは1848年に取得し、1851年から1901年に亡くなるまで居を構えた。元々は両親のために所得したが、母の死後、二人目の妻となるジュゼッピーナ・ストレッポーニと移り住んだ。

転居後、ヴェルディは本館の両側に自ら設計した2棟を増築、温室、礼拝堂、馬車小屋、レモン畑や池が造られ、ジュゼッピーナの好きなモクレンの花をはじめとする植栽も整えられた。ここから《椿姫》から《イル・トロヴァトーレ》、《運命の力》、《ドン・カルロ》、《アイーダ》、《ファルスタッフ》がここから世に送り出された。

写真:Villa Giuseppe Verdi


関連記事

  1. ブリスベン発 〓 オペラ・オーストラリアが上演を延期していた新制作の《ニーベルングの指環》4部作の通し上演を10月に

  2. パリ発 〓 ポリーニの復帰は6月以降?

  3. 訃報 〓 リン・ハレル(76)米国のチェロ奏者

  4. ミュンヘン発 〓 バリトンのジェラルド・フィンリーにバイエルン州から「宮廷歌手」の称号

  5. パリ発 〓 パリ国立オペラが2020/2021シーズンの公演ラインナップを発表

  6. ミュンヘン発 〓 ネトレプコ、トゥーランドット姫に挑戦

  7. テルアビブ発 〓 イスラエル・フィルに楽団初の女性コンサートマスター

  8. モンテカルロ発 〓 ネトレプコが約2ヵ月ぶりにオペラの舞台に、4回目の声明でロシアでの出演を否定

  9. ローマ発 〓 カウフマンが新たに《オテロ》を録音

  10. ミュンヘン発 〓 第73回「ミュンヘン国際音楽コンクール」が4部門の優勝者を発表

  11. ヴェローナ発 〓 ヴェローナ音楽祭閉幕、過去最大の観客動員41万人超

  12. フランクフルト発 〓 フランクフルト歌劇場が2020/2021シーズンの公演ラインナップを発表

  13. ロンドン発 〓 「グラモフォン・アワード2019」の年間賞など発表

  14. パリ発 〓 フランス国立管の組合がフランス放送フィルのストライキに同調

  15. パリ発 〓 ガルニエ宮、バスティーユ歌劇場相次いで改修へ

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。