東京発 〓 東フィルが2025シーズンの公演ラインナップを発表

2024/10/18

東京フィルハーモニー交響楽団(Tokyo Philharmonic Orchestra)が17日、2025シーズン(2025年1月ー12月)の公演ラインナップを発表した。名誉音楽監督のチョン・ミョンフン(MyungWhun Chung)、首席指揮者のアンドレア・バッティストーニ(Andrea Battistoni) 、特別客演指揮者のミハイル・プレトニョフ(Mikhail Pletnev)が指揮する公演を軸に全8回の定期公演を行う。

新シーズンの開幕公演となる2月定期を指揮するのは、もちろん、チョン。オール・ベートーヴェン・プロで、交響曲第3番《英雄》をメインに据え、《ヴァイオリン、チェロとピアノのための三重協奏曲》で自らピアノを受け持つ。ソリストにはヴァイオリンの前田妃奈、チェロのハン・ジェミンという新進気鋭の二人を迎える。

続いて3月定期はバッティストーニが登板。生誕130年を迎えるヒンデミットの《ウェーバーの主題による交響的変容》、ウェーバーの歌劇《オベロン》序曲、ストラヴィンスキーのバレエ《ペトルーシュカ》1947年版を指揮する。

4月定期を指揮するのは桂冠指揮者の尾高忠明。兄・尾高惇忠の作品、生誕150年を迎えるラヴェルの《左手のためのピアノ協奏曲》、エルガーの未完の交響曲第3番を組み合わせたプログラムで、ラヴェルのソリストには、87歳の舘野泉を迎える。

また、プレトニョフが5月定期に登場し、自身が編曲したショパンのピアノ協奏曲第1番とチャイコフスキーのバレエ《眠れる森の美女》というプログラムを指揮する。協奏曲のソリストは松田華音。

一方、6月定期の指揮はヴァイオリニストのピンカス・ズーカーマン。東フィルでは昨年5月、「渋谷の午後のコンサート」を指揮しており、今回はモーツァルト交響曲第41番《ジュピター》、エルガーの弦楽セレナードを引っ提げての登場。ハイドンのヴァイオリン協奏曲第1番を弾き振りする。

また、7月はミョンフンを父に持つミン・チョン。東フィルには2013年にデビュー、2022年以来の共演となる。今回はオール・チャイコフスキー・プログラムで、ソリストに神尾真由子を迎えるヴァイオリン協奏曲と交響曲第6番《悲愴》を取り上げる。

9月定期にはバッティストーニ、シーズンを締め括る10月定期にはミョンフンがそれぞれ再登場する。バッティストーニはピッツェッティ《夏の協奏曲》、リヒャルト・シュトラウスの《アルプス交響曲》という組み合わせで、ミョンフンはバーンスタイン《シンフォニック・ダンス》、ガーシュウィン《ラプソディー・イン・ブルー》、プロコフィエフのバレエ《ロメオとジュリエット》の組み合わせ。ガーシュインのソリストには小曽根真を迎える。

写真:Tokyo Philharmonic Orchestra


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