ミュンヘン市内に新しい音楽ホールが誕生することになった。バイエルン放送交響楽団(Symphonieorchester des Bayerischen Rundfunks)の新しい本拠地となる。
バイエルン放送交響楽団は長年、ミュンヘンの王宮内にあるヘラクレス・ザールが本拠地。演奏会は年間80回を超えている。しかし、スペースが手狭で設備も老朽化、2003/2004シーズンから首席指揮者を務めるマリス・ヤンソンスが新ホール建設を強く訴えていた。
新ホールは工場が集まる東部エリアに建設され、大ホール(1800人収容)、小ホール(600人収容)を持ち、ガラス張りのモダンな外見になるという。
予算は3億ユーロで、完成時期は未定。設計はオーストリア・ブレゲンツの「Cukrowicz Nachbaur Architekten」社で、音響設計は永田音響設計の豊田泰久氏が担当するという。
ミュンヘンにはクラシック音楽のコンサートの演奏会場として、1985年にオープンした総合文化センター「ガスタイク」の中にフィルハーモニー(2387人収容)があり、ミュンヘン・フィル(Münchner Philharmoniker)が本拠地として使っている。
しかし、音響面での評判が悪く、建設から30年を過ぎたこともあって、ミュンヘン市は2020年から4億5000万ユーロの予算をかけて、5年間にわたる改装工事を行うことを決めている。
そのため、市はミュンヘン・フィルの演奏場所を確保するため、3000万ユーロの予算で新たなホールを建設することも決めている。ホールは木製で客席1800。こちらも音響設計は豊田氏。「ガスタイク」の改修工事終了後、民間に売却する予定。
写真:Cukrowicz Nachbaur Architekten
ミュンヘン発 〓 ミュンヘンに新ホール、バイエルン放送交響楽団の本拠地に
2018/08/09
【最終更新日】2021/07/17
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