セビリア発 〓 セビリア王立響の次期首席指揮者にルーカス・マシアス=ナバロ

2024/10/24

スペインのセビリア王立交響楽団(Real Orquesta Sinfónica de Sevilla)が次期首席指揮者にルーカス・マシアス=ナバロ(Lucas Macías Navarro)を迎えると発表した。2021年からその任にあるマルク・スーストロの後任で、任期は2025/2026シーズンから3シーズン。

マシアス=ナバロはスペイン南西のウエルバ生まれの46歳。オーボエを学び、フライブルク大学でハインツ・ホリガーに師事。2004年に指揮者クラウディオ・アバドがボローニャを本拠地とするモーツァルト管弦楽団を設立すると首席奏者に招かれた。

また、アバドの勧めで2004から2005年にカラヤン・アカデミーで学び、ローザンヌ室内管弦楽団の首席奏者を経て、2007年にアムステルダムのロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団の首席奏者に就任。アバドの信頼が厚く、2008年にはルツェルン祝祭管弦楽団の首席奏者に招かれた。

その後、ウィーン音楽演劇大学でマーク・ストリンガーから指揮の指導を受けて指揮者に転身、2014年にブエノスアイレスのテアトロ・コロンで指揮者としてデビュー、2015年にはコンセルトヘボウ管を退団した。

2016年からパリ管弦楽団でダニエル・ハーディングの下で副指揮者を務め、2018年からオビエド・フィラルモニアの首席指揮者、2020年からグラナダ市管弦楽団の芸術監督を務めている。

セビリア王立響は1990年の設立で、セビリアのマエストランサ劇場を本拠地としている。歴代の音楽監督には、ヴィェコスラフ・シュテイ、クラウス・ヴィーゼ、アラン・ロンバール、ペドロ・アルフテル、ジョン・アクセルロッドがいる。

写真:Sächsische Staatskapelle Dresden / Matthias Rietsch


関連記事

  1. ロンドン発 〓 サカリ・オラモがBBC響との契約を延長、2026年まで任期延びる

  2. マールボロ発 〓 マールボロ音楽祭が開催を断念

  3. キール発 〓 キール歌劇場の音楽総監督にベンジャミン・ライナース

  4. ボン発 〓 ディルク・カフタン指揮のボン・ベートーヴェン管がベートーヴェンの交響曲第10番を世界初演

  5. クリーブランド発 〓 米国のクリーブランド管が音楽監督のフランツ・ウェルザー=メストに率いられて8月末から9月上旬にかけてヨーロッパ・ツアー

  6. シュトゥットガルト発 〓 南西ドイツ放送響がフランソワ=グザヴィエ・ロトの降板を発表

  7. 訃報 〓 佐藤陽子(72)日本のヴァイオリニスト

  8. 訃報 〓 イゴール・オジム(92)スロヴェニア出身のヴァイオリニスト

  9. ウィーン発 〓 国立歌劇場の「オーパンバル」、ハーディングの代役にコンロン

  10. サラソタ発 〓 空席だったサラソタ響の音楽監督にジャンカルロ・ゲレーロ

  11. ハノーファー発 〓 北ドイツ放送フィルの次期首席指揮者にスタニスラフ・コチャノフスキー

  12. ロンドン発 〓 2024年の「最も忙しい指揮者」はクラウス・マケラがアンドリス・ネルソンスを抜いてトップに

  13. トリノ発 〓 アンドレス・オロスコ=エストラーダがRAI国立交響楽団の首席指揮者に

  14. ロサンゼルス発 〓 女性指揮者描いた映画『TAR/ター』が作品賞を含めアカデミー賞6部門にノミネート

  15. クリーブランド発 〓 オーストリアの実業家がマーラーの交響曲第2番《復活》の自筆譜をクリーブランド管に寄贈

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。