ミュンヘンを州都とするドイツ・バイエルン州政府のマルクス・セーダー首相が11日、定例会見の中で新しいホールについて「一つ確かなことは、それは実現するということ。2036年までに成功させる」と述べ、建設に向けて具体的に動き出すことを明らかにした。州政府は2022年、新型コロナウイルスの世界的流行とその対策に追われたことで建設延期を決定していた。
新しいホールはバイエルン放送交響楽団の本拠地として、ミュンヘン東駅近くの工場地帯ヴェルクスフィアテル地区に建設されるもの。オーケストラの首席指揮者を務め、在任中の2019年12月に亡くなったマリス・ヤンソンスが切望していたことを受け、州政府は2021年に建設案を承認していた。当初のプランは、1,900人収容の大ホール、400人収容の小ホール、200人収容のマルチメディアのためのホールという3部構成。設計はオーストリア・ブレゲンツの「Cukrowicz Nachbaur Architekten」社で、音響設計は永田音響設計の豊田泰久氏が担当することになっていた。
ただ、会見で明らかになった新プランでは、小ホールやオフィス、倉庫スペースの建設が中止された他、地下駐車場の台数も削減。2021年に発表されたプランの予算は7億ユーロ(約約1,186億円)だったが、さまざまな見直しで「10億ユーロのプロジェクトが100万ユーロのプロジェクトになる」と説明されている。
写真:Konzerthaus München
ミュンヘン発 〓 新しいホール建設に州政府がゴーサイン
2024/06/13
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