ケルン発 〓 フランソワ=グザヴィエ・ロトがケルン市の音楽総監督を退任、任期1年残して

2024/07/06
【最終更新日】2024/07/17

ドイツのケルン市が5日、市の音楽総監督を務めるフランスの指揮者フランソワ=グザヴィエ・ロト(François-Xavier Roth)の退任を発表した。「双方の合意により」協力関係を解消したとしている。ロトは5月末、複数の女性からセクシャル・ハラスメントで告発されており、任期を1年残しての退任となる。

ケルン市の音楽総監督は、市立歌劇場とそのピットにも入るギュルツェニヒ管弦楽団を統括するポストで、ロトは2015年からその任にある。告発を行った女性の中にはギュルツェニヒ管のメンバーもおり、告発後はすべての活動を自粛していた。

一方、ロトは2025/2026シーズンからシュトゥットガルトを本拠地とする南西ドイツ交響楽団の首席指揮者兼芸術監督に就任することが決まっているが、7月に予定されたコンサートの指揮はオーケストラ側からキャンセルされた。また、自ら創設したオーケストラ「レ・シエクル」の11月の韓国、日本ツアーを中止している。

ケルン市の音楽総監督は2025/2026シーズンから、コロンビアの指揮者アンドレス・オロスコ=エストラーダが就任することが決まっているが、それまで一年は空席のままになるという。

写真:Gürzenich Orchester Köln


関連記事

  1. エディンバラ発 〓 エディンバラ国際フェスティバルも中止、8月開催で中止は初

  2. サンクト・ペテルブルク発 〓 ゲルギエフが本拠地マリインスキー劇場に復帰、続いてモスクワで《ニーベルングの指環》

  3. ニューヨーク発 〓 メトロポリタン歌劇場が2020/2021シーズンをキャンセル

  4. 東京発 〓 指揮者の小林研一郎にハンガリーの最高位の勲章「大十字功労章」

  5. ボン発 〓 若手指揮者のヨエル・ガムゾウが活動の半分を新作初演に当てる新しいオーケストラを創設

  6. ナポリ発 〓 サン・カルロ劇場が新シーズン、2025/2026シーズンの公演ラインナップを発表

  7. ローマ発 〓 アントニオ・パッパーノがサンタ・チェチーリア国立アカデミー管の首席指揮者を退任

  8. マドリード発 〓 マルゼナ・ディアクンが来シーズンからマドリード州立管の芸術監督に

  9. 訃報 〓 ヴィルジニア・ゼアーニ(95)ルーマニア出身のソプラノ歌手

  10. オスロ発 〓 ノルウェー放送管の首席指揮者に韓国系米国人のホリー・ヒョン・チェ

  11. セビリア発 〓 セビリア王立響の次期首席指揮者にルーカス・マシアス=ナバロ

  12. シュトゥットガルト発 〓 コルネリウス・マイスターが音楽総監督を務めるシュトゥットガルト州立劇場との契約を延長

  13. ニューヨーク発 〓 エマーソン弦楽四重奏団が2023年夏の解散を発表

  14. エーテボリ発 〓 サントゥ=マティアス・ロウヴァリが2024/2025シーズンでエーテボリ響の首席指揮者を退任

  15. フランクフルト発 〓 バリトン歌手のヨハネス・マルティン・クレンツレが急性白血病を公表、当面の活動を休止

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。