ドイツのケルン市が5日、市の音楽総監督を務めるフランスの指揮者フランソワ=グザヴィエ・ロト(François-Xavier Roth)の退任を発表した。「双方の合意により」協力関係を解消したとしている。ロトは5月末、複数の女性からセクシャル・ハラスメントで告発されており、任期を1年残しての退任となる。
ケルン市の音楽総監督は、市立歌劇場とそのピットにも入るギュルツェニヒ管弦楽団を統括するポストで、ロトは2015年からその任にある。告発を行った女性の中にはギュルツェニヒ管のメンバーもおり、告発後はすべての活動を自粛していた。
一方、ロトは2025/2026シーズンからシュトゥットガルトを本拠地とする南西ドイツ交響楽団の首席指揮者兼芸術監督に就任することが決まっているが、7月に予定されたコンサートの指揮はオーケストラ側からキャンセルされた。また、自ら創設したオーケストラ「レ・シエクル」の11月の韓国、日本ツアーを中止している。
ケルン市の音楽総監督は2025/2026シーズンから、コロンビアの指揮者アンドレス・オロスコ=エストラーダが就任することが決まっているが、それまで一年は空席のままになるという。
写真:Gürzenich Orchester Köln
ケルン発 〓 フランソワ=グザヴィエ・ロトがケルン市の音楽総監督を退任、任期1年残して
2024/07/06
【最終更新日】2024/07/17
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