キール発 〓 市立劇場の音楽総監督ベンジャミン・ライナースが2023/2024シーズンをもって退任

2022/05/12
【最終更新日】2023/07/05

ドイツのキール市立劇場が音楽総監督を務める指揮者のベンジャミン・ライナース(Benjamin Reiners)が2023/2024シーズンをもって退任すると発表した。ライナースは2019/2020シーズンからその任にある。

退任発表に当たり、本人は「現在のポストは、芸術的な仕事に加えて、広範な管理・組織的な仕事という特殊性があります。この分野で得た経験にはとても感謝していますが、将来はもう一度音楽や芸術活動に集中して取り組みたい」とコメント。契約延長を望まなかったことを明らかにしている。

ライナースは1983年、ドイツ・デュイスブルク生まれの35歳。デトモルト音楽大学で指揮を、ケルン音楽舞踏大学でプロテスタント教会音楽を学び、2009年にミュンヘンのゲルトナープラッツ劇場の指揮者陣に加わった。

その後、ハノーファー州立劇場、マンハイム国民劇場の指揮者を経て、キールで初めて音楽総監督に就任。2019年の就任記念コンサートでは、シュテファン・ヨハンネス・ハンケの作品の世界初演を行い、後にドイツの「ヒンデミット賞」を受賞している。

写真:Theater Kiel / Thomas Eisenkrätzer


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