1992年から2023年まで長きにわたり、ベルリン州立オペラ(Staatsoper Unter den Linden)の音楽総監督を長く務めたダニエル・バレンボイム(Daniel Barenboim)に対して、州立オペラが「名誉会員」、座付きオーケストラのベルリン・シュターツカペレが史上初の「名誉首席指揮者」の称号を贈った。
バレンボイムは1942年、アルゼンチンの首都ブエノスアイレス生まれの81歳。両親がロシア出身のユダヤ系移民という家庭で育ち、若くしてピアニストとして名声を確立した後、1970年代から指揮をスタート。1975年から1989年までパリ管弦楽団の音楽監督を務めるなど、徐々に大物指揮者として頭角を現した。
1991年にはシカゴ交響楽団の音楽監督に就任(-2006)。ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団とは2009年、2014年、2022年の「ニューイヤー・コンサート」を指揮している。一方、客演を重ねていたベルリン・フィルハーモニー管弦楽団からは、指揮者デビュー50年に当たる2019年にオーケストラ初の「名誉指揮者」の称号を授与されている。
ベルリン・シュターツカペレとは、劇場によると、オペラやバレエなど約760の音楽劇公演と850以上のコンサートを指揮。また、世界90カ所のオペラハウスやコンサートホールで行われた客演公演を450回以上指揮している。オーケストラの450年の歴史の中で、これまでオトマール・スイトナー、ピエール・ブーレーズ、ズービン・メータに「名誉指揮者」の称号を贈っているが、「名誉首席指揮者」の称号を授与するのは初めて。
授与に当たり、州立オペラの芸術監督を務めるマティアス・シュルツは「音楽総監督として、彼は常にオペラとコンサートの結びつきを重視し、これらの芸術分野の相互作用を支持してきました」。オーケストラは「ともに過ごした時間、共有した道、共有した歴史、その意義が完全に理解されるのは、おそらくこれからでしょう」とお祝いと感謝を述べている。
バレンボイムは「幸せと感謝の気持ちでいっぱい。特に名誉首席指揮者の称号については光栄であり、大きな感動に揺さぶられました。30年以上にわたり、州立歌劇場は私の音楽的故郷であり、劇場、オーケストラの音楽家たちは私の音楽的家族でした」と感謝の言葉を述べている。
ただ、2022年2月に脊椎手術を受けた後、完全な現場復帰はかなわず、最近も1月のベルリン・シュターツカペレの北米ツアー、この5月1日の「ヨーロッパ・コンサート」を中心としたベルリン・フィルハーモニー管弦楽団との公演の指揮もキャンセルしている。
写真:Deutsche Grammophon / Holger Kettner
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ベルリン発 〓 バレンボイムの功績に対して、ベルリン州立オペラが「名誉会員」、ベルリン・シュターツカペレが史上初の「名誉首席指揮者」の称号
2024/04/27
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