フランスのソプラノ歌手ナタリー・デセイ(Natalie Dessay)が60歳を迎える2025年にクラシック音楽の世界から引退を発表した。ラジオのインタビューに答えたもの。2025年はピアノのフィリップ・カサールと組んだお別れツアーを行うという。
デセイは1965年、リヨン生まれの58歳。女優をめざしていたが、ボルドー国立音楽院で学んだ後、パリ国立オペラの声楽教室に学び、フランス・テレコム社主催の声楽コンクール「新しい声」、ウィーン国立歌劇場の「モーツァルト国際コンクール」などで優勝、オペラ歌手としての活動を始めた。
レパートリーの幅広いリリック・ソプラノ、コロラトゥーラ・ソプラノとして世界の著名な歌劇場を席巻。2000年から2006年頃まで声帯手術を繰り返してスランプに陥ったが、見事に復活を遂げた。ウィーン国立歌劇場の「宮廷歌手」の称号など受賞多数。
2013年、フランスのトゥールーズのキャピトル劇場の《マノン》に出演してオペラの舞台からは引退、その後、リサイタル活動を続け、最近は演劇にも進出。また、作曲家のミシェル・ルグランとの共演でヨーロッパや南米でツアーを行い、2タイトルのCDをリリースしている。
写真:nataliedessay.fr
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