ロンドン発 〓 ロンドン響が2024/2025シーズンを発表、アントニオ・パッパーノ体制がスタート

2024/04/15

ロンドン交響楽団(London Symphony Orchestra)が2024/2025シーズンを発表した。新シーズンは、サイモン・ラトルの後任として首席指揮者にアントニオ・パッパーノ(Antonio Pappano)を迎える最初のシーズン。作曲家ブーレーズの生誕100年にスポット・ライトを当て、バービカン・センターのレジデント・オーケストラとして年間70以上の公演を行う。

発表によると、新シーズンは9月11日、指揮台にパッパーノを迎えて、ジェームズ・マクミランの新作とシベリウスの交響曲第1番で幕を開ける。パッパーノはコンサート以外では、演奏会形式によるプッチーニ《つばめ》、アスミク・グリゴリアンが出演するリヒャルト・シュトラウス《サロメ》を指揮する。

客演する指揮者の中では、名誉指揮者のサイモン・ラトル1月と5月に登場。70歳を迎えることから、バースデー・コンサートが2回開催される。一方、桂冠指揮者のマイケル・ティルソン・トーマスは12月に80歳を迎えるが、それに先立って10月に指揮台に登場、マーラーの交響曲第2番を指揮する。

ブーレーズに関しては、首席客演指揮者のフランソワ=グザヴィエ・ロトが作曲家の音楽と遺産を称えるコンサートを指揮する。その他、ダニエレ・ルスティオーニ、クラウス・マケラ、バーバラ・ハンニガン、ジャナンドレア・ノセダ、ダニエル・ハーディング、グスターボ・ドゥダメル、スザンナ・マルッキが客演する。

また、第2の演奏拠点で教会を改装した「セント・ルークス」については、2025年1月から8ヶ月間閉鎖しての大規模改築工事がスタートする。最新鋭の音響・映像レコーディング設備が整備される他、オーケストラの教育、幼児教育、コミュニティ活動のための新しいスペースが設けられるという。

写真:London Symphony Orchestra / Chris Christodoulou


  もっと詳しく ▷


関連記事

  1. ミュンヘン発 〓 バイエルン放送がヤンソンスの70枚組みのCDボックスをリリース

  2. モントリオール発 〓 モントリオール響がロシアの若手ピアニストの出演をキャンセル、ウクライナ・コミュニティーと楽団員の反発で

  3. ワシントン発 〓 ヴァイオリニストの五嶋みどりにケネディ・センター名誉賞

  4. ミュンヘン発 〓 バイエルン州立オペラが新制作の《薔薇の騎士》をライブ・ストリーミング

  5. 東京発 〓 東京二期会が《影のない女》の上演を断念、代わりに宮本亞門演出の《フィガロの結婚》

  6. ミラノ発 〓 スカラ座のトップ、当初の予定通りこの9月でオルトンビーナに交代

  7. 東京発 〓 新国立劇場が2025/2026シーズンのオペラの公演ラインナップを発表

  8. クアラルンプール発 〓 広上淳一がマレーシア・フィルの第6代音楽監督に

  9. ローザンヌ発 〓 ヴァイオリニストのルノー・カプソンがローザンヌ室内管の次期芸術監督に

  10. ビトリア=ガステイス発 〓 ロバート・トレヴィーノがバスク国立管の音楽監督を退任

  11. ヴュルツブルク発 〓 メゾ・ソプラノのヴァルトラウト・マイヤーが引退コンサート

  12. ベルリン発 〓 バレンボイムの功績に対して、ベルリン州立オペラが「名誉会員」、ベルリン・シュターツカペレが史上初の「名誉首席指揮者」の称号

  13. ベルリン発 〓 ベルリン州立オペラが芸術監督ソボトカ、音楽総監督ティーレマンの最初のシーズン2024/2025シーズンの公演ラインナップを発表

  14. ニューヨーク発 〓 メトロポリタン歌劇場が新シーズンの開幕に先立ち、「9.11同時多発テロ」犠牲者追悼コンサート

  15. ベルン発 〓 市立劇場が2024/2025シーズンの公演ラインナップを発表

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。