訃報 〓 ネッロ・サンティ, イタリアの指揮者

2020/02/07

イタリアの指揮者ネッロ・サンティ(Nello Santi)が亡くなった。88歳だった。パドヴァの音楽院で作曲を学んだ後、1951年にパドヴァのヴェルディ劇場で《リゴレット》を指揮してオペラ界にデビュー。以来、オペラの指揮を中心に活動を展開。ミラノ・スカラ座はもとより、欧米の主要な歌劇場に客演を続け、マリア・カラス、レナータ・テバルディ、マリオ・デル・モナコといった歴史的な名歌手と共演を重ね、録音でも数多くの名盤を残している。

サンティはアドリアの生まれ。巨漢で長い指揮棒を使うのが特徴。指揮ぶりは一転してコンパクトで、1995年にはヴェローナ音楽祭の25周年記念公演を指揮するなど、イタリア・オペラ界を代表する最長老指揮者だった。一方でイタリア・オペラ以外にワーグナーも得意とした。イタリアの最上位の勲章「イタリア連帯の星勲章(Ordine della Stella della Solidarietà Italiana)の最上位「Grand Officer」など受章多数。歌手たちからは「パパ・サンティ」として慕われていた。

1958年には若くしてチューリヒ歌劇場の音楽監督に就任、1969年の退任後も指揮者陣の一人として密接な関係が続いた。スイスでは、バーゼル放送交響楽団の首席指揮者を務めた(1986-1997)。1999年に読売日本交響楽団を指揮してから来日が増え、NHK交響楽団にはたびたび客演。2007年には《ラ・ボエーム》を、2010年には《アイーダ》を指揮して、どちらもその年の視聴者の「心に残ったコンサート」の第1位に選ばれている。パシフィック・ミュージック・フェスティバル札幌(PMF)でも、2005年に首席指揮者を務めた。

写真:Radiotelevisione svizzera





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