ウィーン発 〓 国立バレエの芸術監督にアレッサンドラ・フェリ

2023/10/25

ウィーン国立バレエ(Vienna State Ballet)が次期芸術監督にイタリア人のバレリーナ、アレッサンドラ・フェリ(Alessandra Ferri)を迎えると発表した。2020年からその任にあるマーティン・シュレプファーが5年の任期満了で退任するのを受けて。任期は2025年9月から。バレエ・アカデミーの指導も担当する。

フェリは1963年、イタリア・ミラノ生まれの60歳。ミラノ・スカラ座バレエ学校を経て、英国のロイヤル・バレエ学校に留学。1980年にローザンヌ国際バレエ・コンクール入賞後、ロイヤル・バレエ団に入団。19歳の時、ケネス・マクミランに見出され、《うたかたの恋》の主役に抜擢された。その後、「マクミランのミューズ」として活躍、1983年にはローレンス・オリヴィエ賞を受賞している。

1985年、当時の芸術監督のミハイル・バリシニコフの誘いに応じ、アメリカン・バレエ・シアター (ABT) に移籍。その後は同カンパニーとミラノ・スカラ座バレエ団のプリンシパルとして活躍しながら、世界各国のバレエ団にもゲスト・アーティストとして客演を重ねた。

2007年3月にジョン・ノイマイヤー振付の《椿姫》でスカラ座バレエ団を引退。6月にはケネス・マクミラン振付《ロミオとジュリエット》でABTを引退した。しかし、離婚を経て50歳となった2013年に舞台に復帰。その後もフリーで活動を続け、2021年10月にも、英国ロイヤル・バレエ団デビュー40周年記念公演に出演している。

写真:Fabrizio Ferri


  もっと詳しく ▷


関連記事

  1. シュトゥットガルト発 〓 シュトゥットガルト州立オペラが2021/2022シーズンの公演ラインナップを発表

  2. ベルン発 〓 スイスは1,000人以上のイベントを禁止、新型コロナウイルスの感染拡大で

  3. 東京発 〓 第34回「高松宮殿下記念世界文化賞」の音楽部門に米国のトランペッター、ウィントン・マルサリス

  4. ブレゲンツ音楽祭 〓 2024年と2025年のオペラはウェーバー《魔弾の射手》

  5. ベルリン発 〓 指揮者サイモン・ラトルにドイツ連邦政府最高位の勲章

  6. バレンシア発 〓 ビオンディがソフィア王妃芸術宮殿の音楽監督を辞任

  7. ビトリア発 〓 指揮者のファンホ・メナがアルツハイマー病と診断されたことを明らかに

  8. ボストン発 〓 フェニックス管弦楽団の次期音楽監督にジョシュア・ワイラースタイン

  9. フィレンツェ発 〓 フィレンツェ歌劇場でもオーケストラがストライキに突入、《椿姫》の最終公演はメータがピアノを指揮

  10. ウィーン発 〓 オーストリア郵便が作曲家シェーンベルクの生誕150年を記念した特別切手を発行

  11. 訃報 〓 マイケル・トゥリー(84)米国のヴィオラ奏者

  12. ハノーファー発 〓 第12回「ヨーゼフ・ヨアヒム国際ヴァイオリン・コンクール」は二人が第1位を分け合う

  13. バーミンガム発 〓 市響が首席指揮者の山田和樹との契約を延長、首席客演指揮者にイラン・ヴォルコフ

  14. 東京発 〓 N響が2024/2025シーズンの定期演奏会の公演ラインナップを発表

  15. ロッテルダム発 〓 コンサートマスターが就任半年で退団、ロッテルダム・フィル

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。