ケイト・ブランシェット演じる女性指揮者を描いた『TAR/ター』が第95回「アカデミー賞」で、作品賞を含む6部門にノミネートされた。女性で初めてベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の首席指揮者に任命され、絶対的な権力を振りかざす天才指揮者リディア・ターをめぐるサイコ・スリラー。
ノミネートされたのは、作品賞、監督賞、脚本賞、主演女優賞、編集賞、撮影賞の6部門。監督と脚本は、トッド・フィールドで、これまで手掛けた長編映画『イン・ザ・ベッドルーム』と『リトル・チルドレン』が相次いで脚色賞にノミネートされており、3度目の正直となる受賞が実現するかどうか話題を集める。
一方、ブランシェットは今回で8回目のノミネートとなるが、先日発表された「ゴールデングローブ賞」をはじめ、ヴェネチア国際映画祭女優賞、全米批評家協会賞をなどを次々に受賞しており、『ブルー・ジャスミン』、『アビエイター』に続いての、3度目の受賞が期待される。
映画の中でベルリン・フィルハーモニー管弦楽団を演じているのは、ドレスデン・フィルハーモニー管弦楽団で、撮影も彼らの本拠地で2017年に大改装を終えたクルトゥーア・パラスト(文化宮殿)の大ホールが使われている。
また、イギリスの若手チェリストのソフィー・カウアーとナタリー・マーレイ・ビール指揮のロンドン交響楽団がエルガーのチェロ協奏曲の演奏を吹き替えを行っており、カウアーは最後の恋敵としてブランシェットの相手役も務めている。
全体の音楽は『ジョーカー』の音楽を手掛けて、2020年に女性で初めて作曲賞を受賞したヒルドゥル・グーナドッティル。授賞式は現地時間の3月12日に行われ、日本での公開は5月12日から。
写真:Focus Features
ロサンゼルス発 〓 女性指揮者描いた映画『TAR/ター』が作品賞を含めアカデミー賞6部門にノミネート
2023/01/28
- コメント: 0
この記事へのコメントはありません。