カトヴィツェ発 〓 ヨーロッパ最大のパイプ・オルガンが誕生、エサ=ペッカ・サロネンが自作のオルガン曲で祝福

2023/01/23

ポーランドのカトヴィツェで13日、ヨーロッパ最大とされるパイプ・オルガンがお披露目された。当日の特別演奏会は指揮者で作曲家としても活躍しているエサ=ペッカ・サロネン(Esa-Pekka Salonen)がポーランド国立放送カトヴィツェ交響楽団を指揮して、自作のオルガン協奏曲を世界初演した。

新しいオルガンが据え付けられたのは、オーケストラが本拠地にしている国立放送のコンサートホール(1,800席)。オルガンは高さ13メートル、幅9メートル、奥行き6メートルで、7,000本を超えるパイプと105のストップを持つ。

また、4つのマニュアルを搭載した一体型コンソールに加え、リモートのコンソールも備え、費用は約440万ユーロ(約6億2,000万円)。スロベニアのオルガン製作者アントン・シュクラブルが製作、5年以上掛かったという。

サロネンの作品は約25分で、カトヴィツェ交響楽団の他、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団、フィンランド放送交響楽団、パリ管弦楽団、ロサンゼルス・フィルハーモニー管弦楽団、NDRエルブフィルハーモニー管弦楽団が共同で作曲を委嘱したという。

特別演奏会では、ラトヴィアのオルガン奏者イヴェタ・アプカルナが演奏を担当。これにルトスワフスキの交響曲第4番、バルトークの《中国の不思議な役人》というプログラムが組まれた。

写真:Narodowa Orkiestra Symfoniczna Polskiego Radia w Katowicach


  もっと詳しく ▷


関連記事

  1. ロンドン発 〓 ブリン・ターフェルがイングリッシュ・ナショナル・オペラ存続のための嘆願活動

  2. テルアビブ発 〓 2020年の「オペラリア」はテルアビブで開催

  3. クリスチャンサン発 〓 ナタリー・シュトゥッツマンがクリスチャンサン響との契約を延長

  4. クリーブランド発 〓 クリーブランド管が2022/2023シーズンの公演ラインナップを発表

  5. ウィーン発 〓 国立歌劇場が3月第1週のストリーミングのラインナップを発表、新制作の《椿姫》もライブで

  6. ストラスブール発 〓 初演200年を迎えた《第九》を、「Arte」が4都市4オーケストラの映像を繋いで放送

  7. ラヴェッロ発 〓 バルトリが「モナコ公の音楽家たち」とのツアーをスタート

  8. チェルトナム発 〓 今年のフェスティバルの開催中止を発表

  9. サンタフェ発 〓 サンタフェ・オペラが開催中止を発表

  10. ラハティ発 〓 市が指揮者のダリア・スタセヴスカとの契約を延長

  11. 訃報 〓 斎藤雅広(62)日本のピアニスト

  12. チューリッヒ発 〓 チューリッヒ歌劇場が新製作の《サロメ》をライブ・ストリーミング

  13. クレルモン=フェラン発 〓 フランス国立オーベルニュ管弦楽団の次期音楽監督にトマス・ツェートマイアー

  14. ハンブルク発 〓 「ドイツ・グラモフォン」の配信サービス「ステージプラス」がバイロイト音楽祭、ザルツブルク音楽祭の新制作オペラをストリーミング配信

  15. 訃報 〓 ホセ・アントニオ・アブレウ(79)エル・システマの創設者

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。