ラハティ発 〓 指揮者のオスモ・ヴァンスカが骨折事故を乗り越え、車椅子で現場復帰へ

2023/01/19

フィンランドの指揮者オスモ・ヴァンスカ(Osmo Vänskä)が26日、母国のラハティ交響楽団のコンサートを指揮して演奏活動に復帰することが明らかになった。ヴァンスカは昨年末、骨盤と肩の骨を骨折、手術の後、静養とリハビリを続けていた。

ヴァンスカは現在、69歳。骨折したのは昨年12月初旬のことで、自宅で孫娘と遊んでいた際に梯子からコンクリートの床に転落、10時間という手術を経て、全治6ヵ月と診断された。

ヴァンスカは2022年でソウル市立交響楽団の首席指揮者を退任することが決まっており、昨年末には《第九》を指揮するオーケストラとの“お別れコンサート”が予定されていたが、それらもすべてキャンセルしていた。

フィンランドでの報道によれば、腕自体はまだ動かすことが無理で、ラハティ響の演奏会は車椅子に座り、手首の動きでオーケストラに指示を出すという。26日のコンサートでは、ヴァンスカの自作《前奏曲》の他、ベートーヴェンの交響曲第3番《英雄》などを指揮する。

写真:Star Tribune / Brian Peterson


関連記事

  1. ロンドン発 〓 ロイヤル・オペラ・ハウスがロシアの指揮者パベル・ソロキンとの契約を破棄

  2. パリ発 〓 パリ国立オペラのトップ交代は9月に前倒し

  3. ドレスデン発 〓 空席だった聖母教会オルガン奏者に27歳のニクラス・ヤーン

  4. ベルリン発 〓 ベルリン・フィルも「デジタル・コンサートホール」を1か月間無料開放

  5. ニューヨーク発 〓 メトロポリタン歌劇場が新シーズンの開幕に先立ち、「9.11同時多発テロ」犠牲者追悼コンサート

  6. ミラノ発 〓 スカラ座が2023/2024シーズンの公演ラインナップを発表

  7. ベルリン発 〓 ムターがフェイスブック上で新型コロナウイルスの陽性反応が出たことを明らかに

  8. 台北発 〓 台北音楽アカデミー&フェスティバルが新体制。芸術監督にメトロポリタン歌劇場のコンサートマスターを務めるデヴィッド・チャン、指揮者にファビオ・ルイージ

  9. ミラノ発 〓 スカラ座の理事会が総裁のドミニク・マイヤー、音楽監督のリッカルド・シャイーの任期を1年延長へ

  10. ボローニャ発 〓 指揮者のオクサーナ・リーニフが疲労でダウン、ボローニャ劇場の公演の指揮をキャンセル

  11. ハンブルク発 〓 ガーディナーが新アンサンブル起ち上げ、同じ会場で古巣より1週間早くコンサートを開催、しかも、同じプログラムで

  12. 訃報 〓 ハリー・クプファー(84)ドイツの演出家

  13. 訃報 〓 ミシェル・トランポン(92)ベルギーのバリトン歌手

  14. 東京発 〓 東京二期会が《影のない女》の上演を断念、代わりに宮本亞門演出の《フィガロの結婚》

  15. ベルリン発 〓 ベルリン・シュターツカペレが創立450年

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。