訃報 〓 レナーテ・ホルム(90)オーストリアのソプラノ歌手

2022/04/22
【最終更新日】2023/02/06

オーストリアのソプラノ歌手レナーテ・ホルム(Renate Holm)が21日、ウィーンで亡くなった、90歳だった。ウィーン国立歌劇場、ウィーン・フォルクスオーパーを中心にさまざまな歌劇場に出演を重ね、国際的に活躍した。曾祖父のカール・フォン・ビューローはドイツ陸軍元帥。

本名はレナーテ・フランケで、ベルリンの生まれ。ソ連の占領下の東ドイツで育ち、本格的な教育を受ける資金を稼ぐために歯科助手として働きながら声楽を学び、RIAS(アメリカ軍占領地区放送局)放送協会の歌唱コンクールで第1位を獲得。しかし、その時点で、レネー・フランケというポップス歌手がいたことから、レナーテ・ホルムを名乗るようになったという。

その後、映画女優としてミュージカルやふるさと映画に出演した後、1957年にオスカー・シュトラウスのオペレッタ《夢のワルツ》のヘレネ役でフォルクスオーパーにデビュー。それがきっかけとなってオペラ歌手としてのキャリアをスタートさせた。1961年にはヘルベルト・フォン・カラヤンの誘いでウィーン国立歌劇場に移籍して大ブレイク、1964年から1991年までアンサンブルのメンバーとして活躍、470回の出演を数える。

カラヤンの指揮では、ザルツブルク復活祭音楽祭でルチアーノ・パヴァロッティやミレッラ・フレーニらと共演。 また、国立歌劇場では、オットー・シェンク演出のヨハン・シュトラウス二世のオペレッタ《こうもり》のアデーレ役が当たり役で、大晦日に放送される公演に何度も起用されている。

1971年にオーストリアの「宮廷歌手」。アデーレの他、《ラ・ボエーム》のムゼッタ、《魔笛》のパパゲーナ、《フィデリオ》のマルツェリーネ、《ナクソス島のアリアドネ》のツェルビネッタ、《薔薇の騎士》のソフィー、《フィガロの結婚》のスザンナとアルマヴィーヴァ伯爵夫人などを得意とした。

その後、ヤン・キープラ=パウル・リンケ国際オペレッタ歌唱コンクールの審査委員長や音楽祭の芸術監督などを歴任。マスタークラスなどを通じて、後進の指導にも尽力した。2007年には、ヨーロッパ文化ワークショップ(EKW)ベルリン・ウィーンの評議員会議長に任命されている。

写真:ORF


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