指揮者のトーマス・ザンデルリング(Thomas Sanderling)がロシアのウクライナへの侵略戦争に抗議し、ノボシビルスク・フィルハーモニー管弦楽団の首席指揮者兼芸術監督を辞任した。2017年からその任にあり、「私はノボシビルスクで生まれ、オーケストラとの強い関係を感じていたので、この決定は私にとって非常に苦痛でした」と述べている。
ザンデルリングは1942年生まれの79歳。父のクルトは旧・東ドイツを代表する指揮者で、当時はレニングラード・フィルハーモニー管弦楽団の第一指揮者を務めていたことからレニングラードで育った。レニングラード音楽院で学び、その後、パリ国立高等音楽院、ベルリン音楽大学、ウィーン国立音楽大学で研鑽を積んだ。
その後、旧・東ドイツのライヘンバッハ交響楽団の首席指揮者、ハレ州立歌劇場音楽監督を歴任。ドイツ統一後はさらに活動の場を広げ、ネーデルラント・フィルハーモニー管弦楽団の首席指揮者兼芸術顧問(1984-1986)、大阪シンフォニカー交響楽団の音楽監督・常任指揮者(1992-2000)などを歴任している。
写真:Novosibirsk Philharmonic Orchestra
ノボシビルスク発 〓 トーマス・ザンデルリングがノボシビルスク・フィルを辞任、ロシアのウクライナ侵略で
2022/03/07
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