訃報 〓 ジャンナ・ロランディ(68)アメリカのソプラノ歌手

2021/06/21
【最終更新日】2023/02/06

アメリカのソプラノ歌手ジャンナ・ロランディ(Gianna Rolandi)が亡くなった。68歳だった。コロラトゥーラ・ソプラノとして欧米の歌劇場で活躍。夫君は指揮者のアンドルー・デイヴィス。

ニューヨークの生まれで、サウスカロライナのスパルタンバーグで、ソプラノ歌手の母親、医師の父親の元で育った。ヴァイオリンを習って音楽の道に入り、ブレバード音楽センターを経てフィラデルフィアのカーティス音楽学校を卒業。その年1975年にニューヨーク・シティ・オペラと契約した。

ニューヨーク・シティ・オペラには《ホフマン物語》オリンピア役でデビュー。1979年には《薔薇の騎士》のゾフィー役でメトロポリタン歌劇場にデビュー。さらに1980年の引退後にニューヨーク・シティ・オペラのゼネラル・マネージャーを務めた名ソプラノのビバリー・シルズの下で研鑽を積んだ。

1981年にはイギリスのグラインドボーン音楽祭に出演してヨーロッパ・デビューを飾り、1986年にはシカゴのリリック・オペラに《オルランド》ドリンダ役でデビューしている。1989年にはメトロポリタン歌劇場やグラインドボーン音楽祭の公演で共演したアンドルー・デイヴィスと結婚、英国に拠点を移した。

歌手活動からは1994年に引退。デイヴィスが2000年にシカゴのリリック・オペラの音楽監督兼首席指揮者に任命されたのを機にアメリカに戻り、2002年から2013年までシカゴのリリック・オペラのディレクター兼主任インストラクターを務めた。

写真:Cheri Eisenberg / Lyric Opera of Chicago


関連記事

  1. ロサンゼルス発 〓 ボチェッリのコンサート映画『アンドレア・ボチェッリ30 – ザ・セレブレーション』が完成

  2. ブザンソン発 〓 国際指揮者コンクールの優勝者は2003年以来の「該当者なし」

  3. ハノーファー発 〓 州立劇場の次期音楽総監督にステファン・ジリアス

  4. ラス・パルマス発 〓 「オペラ・ラス・パルマス」が2022シーズンのラインナップを発表

  5. モンテカルロ発 〓 モンテカルロ歌劇場が《マノン・レスコー》の公演で、マリア・アグレスタの代役にアンナ・ネトレプコを起用

  6. ベルリン発 〓 バレンボイムまた休養、当面の公演をキャンセル

  7. 訃報 〓 ヘルムート・ヴィンシャーマン(101)ドイツの指揮者・オーボエ奏者

  8. ロンドン発 〓 英国のロイヤル・オペラが2024/2025シーズンの公演ラインナップを発表

  9. ヘルシンキ発 〓 第13回「シベリウス国際ヴァイオリン・コンクール」で韓国のスーイエ・パクが優勝、日本の吉田南が第2位に

  10. チューリッヒ発 〓 チューリッヒ歌劇場が新シーズン、2022/2023シーズンの公演ラインナップを発表

  11. ウィーン発 〓 国立歌劇場がストリーミング・サービスの年末ラインナップを発表

  12. ロンドン発 〓 ロンドン響が2024/2025シーズンを発表、アントニオ・パッパーノ体制がスタート

  13. ロンドン発 〓 ロンドン・フィルが首席指揮者のエドワード・ガードナーとの契約を延長

  14. マルメ発 〓 マーティン・ブラビンズがスウェーデンのマルメ響の首席指揮者に

  15. ダラス発 〓 ダラス交響楽団が演奏会形式による“リング・チクルス”、オーケストラによる通し上演は全米初

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。