訃報 〓 カルロ・フランチ(91)イタリアの指揮者

2019/03/29
【最終更新日】2023/02/16

イタリアの名指揮者カルロ・フランチ(Carlo Franci)が22日、チッタ・デッラ・ピエーヴェの自宅で亡くなった。91歳だった。指揮活動のかたわら、オペラ、映画音楽の作曲家としても活躍した。

往年の名バリトン歌手ベンヴェヌート・フランチ(Benvenuto Franci)を父に持ち、1927年に父親の滞在先だったアルゼンチンのブエノスアイレスで生まれた。その後、父親の帰国でイタリアに戻り、ローマのサンタチェチーリア音楽院に入学。作曲をゴッフレド・ペトラッシ、指揮をフランコ・フェラーラ、ピアノをリベロ・バルニから学んだ。

卒業後、早くから世界的なオペラハウスで数多くの公演を指揮、その一方でウィーン・フィルハーモニー管弦楽団をはじめとする名門オーケストラにも数多く客演した。

また、オペラ、映画音楽の作曲家としても活躍。オペラは1958年初演の《皇帝=L’Imperatore》があり、映画音楽は1963年の「無敵の七人」の音楽などがある。

日本でも、1989年に藤原歌劇団が行ったベッリーニ《清教徒》の日本初演の指揮台に立ち、東京フィルハーモニー管弦楽団を指揮している。

写真:Alte Oper Frankfurt


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