ブリュッセル発 〓 エリザベート王妃国際音楽コンクールのピアノ部門で、フランスのジョナサン・フルネルが優勝

2021/05/30
【最終更新日】2021/09/23

ベルギーの首都ブリュッセルで行われていたエリザベート王妃国際音楽コンクール(Queen Elisabeth International Music Competition)のピアノ部門で現地時間の29日、フランスのジョナサン・フルネル(Jonathan Fournel)が優勝した。2位はロシアのセルゲイ・レッドキン、3位は日本の務川慧悟。また、阪田知樹が4位に入賞した。

エリザベート王妃国際音楽コンクールは、チャイコフスキー国際コンクール、ショパン国際ピアノ・コンクールと並ぶ世界三大コンクールの一つで、ピアノ、ヴァイオリン、チェロ、声楽の4部門があり、年を変えて開催されている。ピアノ部門は昨年が開催年だったが、新型コロナウイルスの感染拡大で1年延期された。

今回のピアノ部門にはビデオ審査を通過した58人が参加。リサイタル形式の1次予選を通過した12人が2次予選に進み(通常は24人)、2次予選ではリサイタルとオーケストラとのコンサートに分けて審査を行い、その中から6名が本選が進んだ。本選では自分の選んだ協奏曲とブルーノ・マントヴァーニ作曲の課題曲《妖精の庭から》を演奏した。

優勝したフルネルは、フランス・サルブール生まれの27歳。ドイツのザールブリュッケン音楽大学卒業後、パリの国立高等音楽院で学んだ。2013年にヴィオッティ国際音楽コンクールで優勝、2016年以来、ブリュッセルのエリザベス女王音楽礼拝堂のアーティスト・イン・レジデンスを務めている。

務川は愛知県出身の28歳。東京藝術大学在学中に日本音楽コンクールで1位となり、その後、パリの国立高等音楽院で学び、2019年にはフランスのロン・ティボー・クレスパン国際音楽コンクールで2位。また、阪田も愛知県出身で27歳。東京藝術大学を経て現在はドイツのハノーバー音楽演劇大学の大学院に在籍中。

写真:Queen Elisabeth International Music Competition


    もっと詳しく ▷


関連記事

  1. バルセロナ発 〓 スペイン放送協会がサグラダ・ファミリア大聖堂でウィーン・フィルハーモニー管弦楽団の特別コンサート

  2. 台北発 〓 台北音楽アカデミー&フェスティバルが新体制。芸術監督にメトロポリタン歌劇場のコンサートマスターを務めるデヴィッド・チャン、指揮者にファビオ・ルイージ

  3. 訃報 〓 ジョン・ジョージアディス(81)英国の指揮者・ヴァイオリニスト

  4. ストックホルム発 〓 スウェーデンも劇場の一時閉鎖へ

  5. ロンドン発 〓 「グラモフォン・アワード2019」の年間賞など発表

  6. アスペン発 〓 アスペン音楽祭、グリマーグラス・フェスティバルも中止

  7. アムステルダム発 〓 オランダ国立オペラが2020/2021シーズンのキャンセルを発表

  8. ブラティスラヴァ発 〓 スロヴァキア・フィルの次期首席指揮者にダニエル・ライスキン

  9. アムステルダム発 〓 オランダ国立オペラが2022年1月の公演をキャンセル

  10. ロンドン発 〓 ピアノのマレイ・ペライアが復帰、旧知のアカデミー室内管と共演

  11. ウィーン発 〓 サマー・ナイト・コンサートの指揮はネゼ=セガン、ウィーン・フィル

  12. ロサンゼルス発 〓 夏の風物詩「ハリウッドボウル」も開催中止

  13. 訃報 〓 ビセルカ・ツヴェイチ(97)セルビアのメゾ・ソプラノ歌手

  14. セヴァストポリ発 〓 ロシア文化省が建設中のセヴァストポリ国立オペラ・バレエ劇場の芸術監督にイルダール・アブドラザコフ

  15. リューベック発 〓 市立劇場が音楽総監督シュテファン・ヴラダーとの契約を延長

    • 市岡 利康

    エリザベート王妃コンクールピアノ部門の2位は、セルゲイ・レーディキンさんでしたよー。

      • m-festival

      ご指摘ありがとうございます。記事を訂正しました。
      なんで間違えたのか………お恥ずかしい限りです。

  1. この記事へのトラックバックはありません。